買い物の帰り道に、青黒い空、冷たい空気、黒い建物、細い道を歩いていて、一歩一歩を踏みしめるたびに、一枚一枚何かの花弁が散っていく心地がした。いつまでこの生活を続けるんだろう。まっすぐ伸びていく道路の向こうは何も見えない。誰にも必要とされていない僕の頭上にも青信号が輝く。希望がほしい。寄りかかる肩がほしい。助かりたい。血の繋がりは見捨てたい。希望がほしい。青黒い空、紺色の硬いアスファルトを踏み締める。黒い建物、黒い学校、黒い畑、黒い、黒い、何もかも、真っ暗だ。どんよりとむらのある青黒い雲が覆い被さっている、道路の向こうに空のすそが黄色く輝いている、もうすぐ沈む、消えていく。