そろそろ紅葉が綺麗な気がしたので、朝の用事を済ませてしばらく仕事をしてから日比谷公園にむかった。
テラスのあるタリーズに着いて、紅葉を眺めつつなにか食べたら気持ちが上がるだろうと思い、ボロネーゼパスタを注文した。
予想通り大変良い気分で、落ち着いた空間に身をおいたことで珍しくパスタをフォークで巻き取る音にさえ耳を傾けることができた。
その後作業場に移動するために自転車を漕いでいると、駄菓子屋があった。
並んでいるお菓子を見て、その中にあった柿の種を温かい緑茶で流し込んだら、大変健康的なカイジのチンチロ編みたいで良さそうだと思って衝動買いしてしまった。
少し場所を移して、公園とは別の場所でベンチに座りながら食べていると、瞑想的な効果があったのか、その場にあった水路の水音が大きく感じられてた。
何かと落ち着いた気分になった時、普段気に留めなかった音が大きく聞こえる。そういうとき、より大きな視野で余裕を持って物事に取り組める気がする。
そんな形で自分がしょうもない儀式でやっと落ち着いた気分になっていると、初老のご夫婦が歩いてきた。
奥様の方が「水の音が気持ち良いね」と話していた。その方は緑茶で柿の種を流し込まずとも、平和な心持ちなんだな、大変素敵なことだ、と思った。
自分も平和な気持ちになったまま、機嫌よく作業場に移動した。