週刊ふらみんちゃん🦩6月22日号

tndr215
·
公開:2025/6/22

①読んだ本

今週はなんかたくさん読み終わったので、読んだ順に感想というよりほぼ記録。(Amazonのリンクはアフィリエイトです)

1.『ファンになる。きみへの愛にリボンをつける。』最果タヒ

宝塚歌劇団の観劇が好きな筆者のエッセイ。わたしの「心が派手」という自覚はこの方の表現からもらってる。とことん「わたし(自分)からあなた(演者)への好き」という感情に向き合っており、語彙力を持った(作家・詩人として生計を立てている人)オタクの熱量って…本当にすごいな…と圧倒される。去年の12月くらいに読み始めていたんだけど、3つ目に収録されている「ファンレターを書けない」に書かれている感情が、推しの(不本意な)引退を経験してすぐの身には、あまりにも……あまりにも響くものがあり……。たしかそのとき外で時間潰しに読んでたんだけど、涙が止まらなくなって商業施設のトイレに駆け込んでしばらく泣いた。

あなたが素晴らしいだけなのに、私の方が「未来が怖くない」と思えてしまうの、不思議だ。(中略)不思議だし、このめいっぱい未来のすべてが明るく思えた私の喜びが、私ではなくあなたにこそ訪れてほしいと願ってしまう、そうでなくてはおかしいと思ってしまうのだ。

わたしが推したちに出会って手に入れることができた、出会うことができた幸せのすべてが、推したちにこそ降り注いでいてほしい。本当にそう願っています。いまも読み返すだけで泣くんだけど、そこから半年積読になっていたのでようやく読み終えたのだった。

2.『オタク女子が、4人で暮らしてみたら。』藤谷千明

タイトル通り。オタクが夢見るオタクルームシェアの実情というか…実録エッセイ。金銭面についてもかなりしっかり書いてくれてるので、まぁ初期費用はこれくらいかかるよな〜という感じ。そして大切なのは「衛生観念・経済観念・貞操観念」の3つ。めちゃくちゃ楽しそう〜〜〜いいな〜〜〜さすが中年女性によるまんがタイムきらら空間…。

しかしまず、ルームシェア可の物件を探すハードルが、高すぎる…。都内という条件もあるかもしれないが。そしてわたしは近所に住んでいる友だちはいないし…地元に戻る気もないから…むつかしいとこですな🤔でも意欲があります!!意欲は表明しておきます!!

3.『感情の海を泳ぎ、言葉と出会う』荒井裕樹

たぶんツイッターで流れてきてタイトルが気になったから買っておいたのかな?「いい文章と出会う」ことを考えるエッセイ。作者がどういう人なのかは全く知らず、途中で調べたりしながら読んだ。語り口がシンプルでわかりやすく、すらすら読めた。

とても粗っぽい整理だとは思うけれど、人間関係における安心感とは二系統あるらしい。相手をぞんざいに扱っても許されるという安心感と、相手からぞんざいに扱われないという安心感と。

この章に少しドキッとした。あるよなぁ、たしかに。そして前者は、どうしてもお互いの許容ラインを超えてしまうことが多くなって、そこからトラブルにつながるよなぁ…。

あとは「伸ばせたかもしれない翼を語る」、「時々こうして言葉にしておく」、タイトルにも含まれる「感情の海を泳ぐ」の3つが、じんわり泣けた。人を想いやる想像って、優しいな…と感じて。

4.『夜明けのすべて』瀬尾まいこ

前に『そして、バトンは渡された』を読んだのでもう一冊同じ作者の本を読んでみた。人が、人を想いやるって…なんて優しい行為なんだろう…と感じた。(2回目)山添くんの元上司の人がマジでいい人すぎて、この人の人生この先幸せなことしか起こらないでほしい…!と思った。あと「島根の人は伊勢神宮に行かない、出雲大社があるから」っていうのに笑った。逆のこと(三重出身者だけで出雲大社に行った)をした経験があったから…。映画の方は主人公2人が「同僚」の奇妙な絆のまま、特に恋愛関係も匂わされない…というのを聞き、ちょっと興味を持っている。

5.『西の魔女が死んだ 梨木香歩作品集』梨木香歩

有名な本ですね。実家にハードカバー本を持ってるんだけど、後日談・前日譚にあたる短編がいくつか同時に収録された愛蔵版と知って、なんとなくまた読み返したくて、買った。昔読んだときにはわからなかったこと、スルーしていたことが…かなり、細部までわかり、めちゃくちゃよかった。昔は正直、ラストがよくわからなかった気がする。

去年の春に「おばあちゃん」が出てくる話を、「どういう人生の歩みがあれば、キャラクターを助けてくれるだろう…」って考えて書いたんだけど、無意識にこの話のおばあちゃんに影響を受けたところもあったかも…と思ったりした。

本編はもちろん、短編も全部「愛」がすみずみまで詰まった話しかなく、あまりのあたたかさ・優しさに泣くことしかできなかった。

「こんなことは私の致命傷にはならない」。なんて優しくてしなやかな言葉なんだろう。この言葉が出てくる話を読んだだけで、この本を読んでよかったなって思った。犬の話もあるんですよぉ………賢くて愛情深い犬の……いぬ、いぬよ………🐕‍🦺

6.『すべて真夜中の恋人たち』川上未映子

推し作家が名前をあげていた作家さんだから気になったと思ったんだけど、川上弘美さんのほうだった気もしてきた。てかタイトルがいい。ジャケ買いならぬタイトル買い。

エッセイやさくっと読める話を連続して読んでいたので、なかなか重いというか主人公に感情移入ができず、どう話が進むのか…とじりじりしながら読んだ。だって途中から、主人公がアル中一歩手前のような状態になるからびっくりして…。第一印象からずっと「聖、かわいい女だな…」と思いながら読んだ。ショパンの子守唄に対する、音の表現・比喩がものすごく美しくて印象的だった。最後に残ったのが友人なのも、よかったな…。同じ作者の他の話も読んでみたいなー。

②僕はまだ野球を知らない Second、完結

これもまた読んだ漫画の話ですが!!僕まだが完結してしまった〜〜〜!!!西餅先生、本当にお疲れ様でした…。商業誌では打ち切りになってしまったけれど、5年くらいかけてこうして個人配信として完結まで持ってきてくれたのが、感謝しかない!!!本当にいい高校野球漫画だった!!!弱気で自分に自信がなかった水巻くんが、エースとしての自我に目覚める瞬間、良すぎた。

ダイヤの感想をしゃべっていた頃におすすめした記憶があるんだけど、本当に、本当に現実の高校野球・アマチュア野球もこうなってほしいよ…!!!という気持ちでいっぱいになる。わたしはプロ野球選手OBのYouTubeチャンネルをいろいろ見ているほうだとは思うんだけど、PL出身者のPL激ヤバ話系の話題は、めちゃくちゃ嫌い。嫌いというか、苦手というか…生存性バイアス……ってなって、引くから。

いまそうして表に出て「あの頃のPLはヤバかったわ〜笑」って話してる人たちは、みんなプロに行けるだけの才能があり、本人の努力があったのはもちろんだけど、それ以外の単純なストレス耐性も高かっただけでしょ…って、なるので。同じく、星野仙一さんの激ヤバエピソードも、苦手。まだこれはギリギリ、お金をもらってるプロの話だから…と割り切れるところはあるけど。PLや亜細亜大学、明治大学などの「厳しい」と言われる学生野球のエピソード、本当にそんな、誇らしげに話さないでほしいと思う。

「俺は厳しい野球部で鍛えられたから今があるんだ」って思う人たちみんな、僕まだを読んでほしいよ…。でも、そんな「厳しかった」時代のことを「意味があった」って思わないと、本人にものすごく負荷がかかることもわかるから、むつかしいね…。

わたしはやっぱり野球観戦自体は好きだし、野球というスポーツのことも好きだから、これから野球を選ぶ子どもたちが、できるだけ「野球は楽しいな」って気持ちで競技を続けられる環境であってほしいよ。

そのためにもこの漫画がこの世にあることが、とても意味のあることだなと想います。

僕まだそのものに対して語りたいこともたくさんあるんだけど!!明日早いので今日はここまで…また単独記事を、書くかも。とにかくギャグがシュールでおもろくて「楽しくて自分が成長できる野球」を追求する高校野球漫画なので!『僕はまだ野球を知らない』を、よろしくお願いします!!

@tndr215
なまえ・ジャンル:ふらみんちゃん(17)ところにより天瀬ちゃん おしゃべり大好きオタクです Amazonのリンクはアフィリエイト! bento.me/tndr215