2024-01-09ななめ読み
浅井澄子 著
A5判
192ページ
オープンアクセスジャーナルの現状について知りたくて手に取った本。ネットで九州大学学術情報リポジトリ(QIR)をたまたま見つけてオープンアクセスジャーナルの意義について興味を持っていた。同時期に知ったarXivへの言及は無かった。研究者が言及内容を取りまとめた書籍としては現在読書中の「サウンド・アートとは何か」と同じ形態の書籍。しっかりと理論構築された文章であるので全て理解しながら読みきるのは時間もかかるし非研究者である自分にとっては難しい部分も多い。分析手法の専門的な数式部分などは知識がないため理解できず読み飛ばした。この本で重要なのは各章の概要部分と小括を読み理解することであり、それだけで十分に全体像は理解できる。今後は論文の書き手ではなく読み手としてこれからもオープンアクセスジャーナルを活用していこうと考えており、その背景としてオープンアクセスジャーナルがどのような位置付けにあるのかということを一般知識として知るには良い本だった。
[内容メモ]「はじめに」で本書の内容の解説と問題提起があり、全体は1〜7章から構成される。各章は概要、分析部分、小括という構成が繰り返されており、小括で分析で得られた結果の概要を再掲している。「おわりに」の最後にはBig 5が継続して改善に取り組み続けている姿勢に対し、日本企業のデジタルトランスフォーメーションへの取り組みの遅れを指摘する内容で締め括られている。