6年勤めた職場を辞めた。部署外には数人にしか事前に伝えていなくて、関わった人たちには勤務最終日に挨拶してまわった。育休中で数年話してなかった人が偶然職場に来ていて、久しぶりに会って話せたのが嬉しかった。何より、今の職場に6年も勤めるきっかけになった方とも話すことができた。私は連絡不精だし人付き合いに積極的じゃない人間で、そんな奴にも優しい言葉をかけてくれることに感謝でいっぱいになった。仕事は嫌だし、集団のなかで多くの人と関わりながら過ごすのはどうしても苦手でしんどい。特に今年は落ち込んでばっかりだった。自分の嫌なところばかり反芻していた。感謝も労いも、薄情だけど、頭の片隅で「自分は何もできていないのに」と思っていた。でも今は「私が居てあなたが助けられたことがあったのかも」と思いたい。人とつながりを持つことで不安になるのに、過ぎ去る時になって好ましい感触を残している。我ながら都合がいいと思うけど、この感触をちゃんと覚えておかないといけないと思った。また不安になった時に思い出せるように、自分も誰かに優しくできるように。