先日、20時過ぎに帰宅して、ほんの5分とか10分とか経った頃だろうか。久々に例の大きすぎる音と振動があった。
余談だけど、20時台に騒音がする時、大抵私が帰宅して間もなく音が始まるのが気持ち悪いな、とは思っていた。しかし、もしかすると私が帰宅する前から音がしていたのかもしれないし、私が自宅にいない時間帯の事は分からない。
そう、私が初めに上の部屋の住人が怪しいと思った理由のひとつが、少し前から私が帰宅してすぐは静かなのに、5分10分経った頃に(私の帰宅の気配を感じて?)急にドスドスと足音がし始めるからというのもあった。それと感じが似ているなと思ったからだ。
またあの音だー、まだ続いていたのか…とか思いつつ、そうこうしていたら廊下で話し声がする。確か前日だったかも夜の12時近くとかに同じような声がしたなぁと思い出した。廊下での話し声や足音が響く建物なので、うちの階なのか下の階なのか上の階なのかは分からない。その日はその声がやけに気になった。
玄関のドアを開けて確かめる勇気はなく(小心者)、しばらく玄関のドアに張り付いて声を聞こうとした。ドアの開け閉めの音もするが、ドアスコープから見る限りではうちの部屋の前をだれかが通る事もないので他の階かなという気がした。でもなんだかドアから離れられなかった。緊張感でじんわりと汗ばみ始めて、私の体温との温度差でドアが少し結露し始めた。どんだけ不安がってるんだか。
そしてエレベーターや階段がある側から男性が歩いてきた。若い、がっちり筋肉質っぽい体格の人。うちの前を通り過ぎ、向こう側の玄関のドアに耳を近付けて中の様子を窺っている。(建物の構造についてはちょっと特殊なので個人情報保護的な意味で割愛)あの音の件だと思った。そして、次は戻ってきてうちの部屋の前に来た。
私は基本的に他人が怖いという感覚が常にある。だから、運送会社など来るのが分かっている来客以外がインターホンを鳴らしても出ない。今は1階のエントランスのインターホンを鳴らすと部屋のモニターで誰が来たか姿が分かる。それで判断する。そんな人間だから、エントランスのインターホンを鳴らさずいきなり玄関のインターホンを鳴らされたら絶対に出ない。ほぼないけれど。こちらはカメラがないので誰か分からない。気配を殺してやり過ごす。
けれど、なんか今回は応対した方がいい気がした。そしてそれで正解だったと思う。
チェーンはかけたままドアを開けると、「○階(ひとつ下の階)の者ですが」という男性だった。やはり深夜の騒音の件だった。あっ、あの音…!!と、正直その件について誰かと話したい気持ちがあったので、チェーンを外してちゃんとドアを開けて少し話した。
うちから少し離れた部屋(さっき探っていた部屋の隣室)を指差して、あの部屋だと思うんですよね、と。私は上から音がするので上の階だと思っていたから、うちの階だと言われて心底驚いた。下の階のどこの部屋の人かは分からないけれど、ここだという確証があるのはもしかするとその部屋の真下か斜め下の部屋の人なのかもしれないなと思った。まぁ、私が真上の部屋だと思った例もあるので100%そうとは言いきれない気もするが。
話していたら、同階の、疑わしき部屋と同じ並びの部屋の女性が帰ってきた。あまり話したがらない雰囲気ではあったけれど(まぁ、この会話も御本人の部屋の中に聞こえているかもしれないもんな)、最後にここだと思う的な感じで疑わしき部屋かその隣(男性が様子を窺っていた反対側)か曖昧な感じで軽く首を傾げながら指差して部屋に入っていった。やっぱりうちの階なの?
ただ、その疑わしき部屋がビンゴだとすれば、大家さんが話していた4階離れた部屋にも音が聞こえていた事が腑に落ちる。何故か分からないけれど、うちには天井伝いに音と振動が伝わっていたのだろう。
早い時間ではないし、私も疲れていてさっさと晩ご飯を食べたかったので途中で失礼させて頂いた。男性はしばらくうろうろしていた。疑わしき部屋のインターホンを鳴らしていたけれどどうも出てこなかったらしい。
彼は丁寧な話し方だったけれど、結構苛立ちが限界なんだろうなという印象を受けた。大家さんを通さず直接接触しようとするのか…という事には驚いたけれど。
後々冷静になった時に、男性は初めに疑わしき部屋の隣の様子を窺い、その部屋のインターホンは鳴らさなかったのに(この流れはドアスコープから見ていた)、どうしてうちの部屋のインターホンは鳴らしたんだろうという事が気になった。もしかして音の発生源の候補のひとつがうちだったんだろうか…と思うと恐ろしい。つまり彼以外にもうちがあの音を発生させていると勘違いしている人がいるのではないかと。見知らぬ人達に知らぬ間に恨まれるなんて怖すぎる。
軽く病んだ。熟睡できなくなった。
深夜に玄関のインターホンが鳴ったような気がして目が覚める。実際に鳴ったのか、夢の中で鳴ったのか分からない。
次の夜は大きな音がして、さらに女性の喚くような声もしたような気がして目を覚ました。これも現実か夢かは分からない。
しかしうちが悪い事をしている訳ではないから気に病んではいけない、そう思いながらなるべく気にしないようにしていた。
そして一昨日。
帰宅して晩ご飯を作っていたら廊下で声がした。また自称下の階の男性かなと思いながら声に神経を集中していたら、「○○警察署の者です」と聞こえた。声がはっきり聞こえるという事は、多分うちの階、そして例の疑わしき部屋の並びの部屋を順に回っているようだった。他の声がしなかったので、ほとんど不在だったのだろうか。因みにうちにも来るのかと思ったけれど来なかった。
声しか聞いていないから本物の警察官か分からないけれど、本物だとしたら多分あの男性が呼んだんだろうなと思う。回っていた部屋の位置的にも。(因みにその日は私の耳には音は1回しか聞こえなかった。)
思えば男性が訪ねる数日前、夜に突然消防車が来た事があった。どこからも火災報知器の音が聞こえなかったので、火事ではないと思い部屋からは出なかったが。スピーカーを通したような声で「火事ではない、様子を見たら帰る」という内容が聞こえてきた。いつの間にか帰っていた。これもあの人が?
何だろうね、警察官が来た翌日の昨日の夜は騒音に限らずとても静かだった。声が聞こえた私だけが気付いたのかと思ったけど、みんなに聞こえていたのかな。普通に生活している分には何も怖がらなくてもいいと思うのだけど…。(ただ自称下の階の男性は怒らせたら怖いのかもしれない。)
そんな感じ。
今日は休日。観たい映画の時間に間に合わず結局ずっと自宅にいる。そして朝から上の階の住人がうるさいのよね。キッチンの水道を勢いよく締めたらうちのキッチンの水道ら辺がバコン!!と音がして揺れるのだけど、短時間でこれを何度も繰り返し。(因みに例の騒音もこれに似た系統の音に感じなくもないんだよなぁ…とふと思った。それにしては音が大きすぎるけれど。)床に当たる物音ガコンガコン。足音もバタバタ。また水道バコンバコン。下への配慮の欠片もない。こういうのを聞いていると、やっぱり上の部屋も怪しくないか?と思ってしまうのだった。
まあまあ長いことここに住んでいるけれど、こんなの始めて。今年は本当に嫌だなと思うことが多すぎる。
どうして?