母に雑貨屋に行く?と尋ねられて、一緒に外へ出た。一週間以上外に出ていなかったと思う。ここ一週間の記憶が朧げなので、抜け落ちたところに外を歩いた記憶があるかもしれないが。陶器でできた恐竜の箸置きを手に取ってあまりのかわいさに動けずにいると、母が購入してくれていた。自室のかわいいを更新自室は本棚に目隠しの布を掛けていることもあって、殺風景にうつる。部屋を見た友人には刑務所だとか独房だとか好き勝手言われている。色があると混乱するため、目隠しの布を白で統一しているのも要因のひとつなのかも。

記憶がなかったのはZINEの編集作業をしていたからかもしれない。2017年、高校2年の自分からそろそろ離れたい。脳の断片を身体から出して、手に取れるものとして自分がどうにでもできる、という状態をつくりたかった。自らの意思で2017年の自分と現在の自分を自由にできる、と、手で触って確認する必要があった。だからつくった。2017年以降に積み上げた、短歌、詩、散文、絵、コラージュ、デザインの全てで2017年を切り離す試み。めちゃくちゃつらかった。泣きながら短歌をつくり、えずきながら組版を組んだ。夢の中で「寂しい?」と訊かれた。寂しかった。でも、やめなかった。このままじゃ壊れると思った瞬間はいくつもあったが、なんとか最後までできた。切り離したものを手放せるかは分からない。でも、おれは今のおれをそろそろ見てやったほうがいい。

10月(もうすぐじゃん!)には神戸に行くし、11月には東京に行くし、何か衣服を買おうかなと思いつつ何もしていない。着たい服はあるが買いたい服が見つからない。コミティアに赤ジャージで出たいとはぼんやり考えている。友だちに入院中完全に思考がこんがらがってメイド服を無限に探してしまう期間があった、とLINEで話すと、一緒に萌え萌えオムライスつくろ!と提案されたのでメイド服が欲しい。友だちは既にメイド服を持っている。
脳が賑やかすぎるので何を作っても何を作っても作りたい気持ちが飛び出て仕方がない。ラジオを次どうしようか考えたり、歌動画をそろぼち作るか、と思い準備をしたり。笹川真生さんの楽曲を歌いたい。MVもゴリゴリにつくりたい。今年中に完成するのかという疑問もありつつ、やらないと完成しないからな〜おわにゃ〜と思いながら手を動かしている。公開された秋の王座と短歌賞の受賞作品が凄すぎて目の前がビカビカしてきた。悔しい、良すぎる。悔しい、悔しい。悔しい作品にまた出会えてうれしい。執着できてうれしい。苦しくてうれしい。でも、本当はこういった類のうれしさから離れたところで静かに良いものをつくりたい。