好きなお店が職場の昼ごはんからいなくなったでござる。

桃李
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何事にも食事というのはモチベーションにも関わってくるもの。「プロジェクトヘイルメアリー」の主人公のグレースも太陽系外の宇宙で言っていた。

今の職場の昼ごはんの選択肢は会社と契約している仕出し弁当か、ビルの中にあるどこのチェーンでもないコンビニの2つくらいしかない。

仕出し弁当は高い割に味もレパートリーも微妙。カレーが粉っぽい。ビルの中のコンビニはどこのチェーンでも無いビル会社の売店みたいなものなので、割引も無ければキャンペーンやポイントも無い。

去年10月から東京に異動になってから、そんな感じでげんなりしながらカップヌードルを啜って野菜ジュースでごまかしてる。

さてそんな微妙な仕出し弁当の中で、良い感じの中華屋が出店を始めた。この店の油淋鶏と麻婆豆腐丼弁当が滅茶苦茶美味いの。どれくらい美味いかというと、この弁当目当てなら会社に行くのが苦ではないくらい。

この油淋鶏と麻婆豆腐丼を作ってる人がいれば金の草鞋を履いてでも探して結婚を申し込むぞ。いや、この場合は結婚を申し込む相手は中華屋の大将になるのでは???

だがこの中華屋、年が明けてから仕出し弁当のメニューから姿を消した。思わず「おまっ」って声出ちゃった。職場で。

撤退したのか、それとも人事か総務の方で契約を切ったのか。どちらにしてもお前、2,3か月で無くなるとかそりゃないよ。

なんか似たような麻婆丼が新しいメニューに加わっていたけど、油淋鶏無しで同で値段なのが納得いかない。味は及第点だけどコレジャナイ感がある。

というか、うっすいオレンジ色の餡の麻婆豆腐とか、何しゃらくさいことをしとるんだ。麻婆豆腐にヘルシーさだの医食同源だの求めるな。オシャレな木の器に盛りつけるな。そういうのは港区でやれ。ここは地の果て流されて東陽町であり品川でありメキシコの荒野、カロリーが生死を分ける労働と不徳の町。「ゆで太郎」が数少ない味方なのだ。フィールドが違うのだ、フィールドが。もう豆板醬よりも甜面醤の方が多くない?ってくらい真っ黒な麻婆しかありえないのだ。麻婆豆腐は黒に染まれ。黒は何ものにも染まらない孤独の色。漆黒の意思の色。俺の知ってるあの力強く黒に染まった麻婆豆腐はどこにいったのだ。ネギも白ネギじゃなくて万能ねぎだろうが。豆腐も木綿じゃなくて絹ごしにしろ。陳健一がYoutubeで言ってただろうが。

そんなうっすいオレンジ色の麻婆じゃ、「戦う意思」が感じ取れねえんだよ。

あと職場の近くに「ゆで太郎」が無いだけれども。「ゆで太郎」は福利厚生だろうが。

なんかもう腹にたまればいいやって、味気ないSOYJOYを食い、泥水のようなコーヒーをすするって、アーマードコア6のオキーフみたいになってる。

真っ黒な麻婆豆腐で戦いこそが人間の可能性なのだと示せ。メインシステム戦闘モードを起動します。

@tohri
地球最後の情シス、ひとり情シス