こんにちは、お久しぶりです! tokatelionです。今回は、『泉の森のミィ』のあとがきを書いていこうかと思います。
初の依頼モノということで緊張しておりましたが、DL数を見る限り、あらすじ等から興味を持っていただけた方がいるのかな? と思っています。興味を持っていただけたうえで、楽しんでいただけていたら嬉しいのですが……。
ご反応やWaveがいままでのものより少なかったので、もしかしたら受け入れられていないかも? とドキドキしております。この結果から、tokatelionに求められているものや、依頼モノの感想の送りやすさなどを逆算し、今後に活かせればと考えています。
※当然ながらネタバレです※
※プレイ後の閲覧をお願いいたします※
どうして作ろうと思ったのか
実はこのシナリオですが、先にプロットができていたのではなく……。
『運命の標亭』に参加するためケヴィン・グロウズの全身図をデザインしていただく際、水篠ひゅうが様に何点かケヴィンのデザインラフをご提出いただいたのですが、そのうち現在ケヴィンに使われているものとローズに使われているものの二点で非常に迷い、「どっちも欲しい!」と駄々をこねえてふたつとも書き下ろしていただいたんですね(もちろんきっちり増額!)。
その際、「ケヴィンはこっちのデザインにして『運命の標亭』に提出して、もう一人(のちのローズ)は別の名前を付けて自分のPCにしようかな」と思っていたのですが、「いや、せっかく水篠ひゅうが様にイラストとデザインをお願いしたんだし、できればいろいろな人に見てもらいたい……!」と考えました。
そして思ったのです。「シナリオのNPCにすればいろいろな人に見ていただけるんじゃないか……!?」と……!!
というわけで、なんとNPCのイラストが先にできていたから生まれたシナリオ! ということになります。いいのかなこれ?! まあそういうシナリオが世の中に存在しててもいいよね!
なお、顔グラと全身図では表情やポーズが異なりますので、『泉の森のミィ』をクリアした方(ここを見ている方なら全員だ……)はぜひNPCの紹介ページもご覧ください。すごく魅力的な全身図ですよ!
どんなシナリオにしよう?
最初は、NPCの成長にPCが関わってくるシナリオとか……? と考えていました。でも、それだと、NPC中心の物語になってしまいます。個人的には、シナリオの主人公はPCであるべきだと考えています。だからNPCが主人公と同じくらいの存在感を放つというのは、tokatelionとしては避けたい事態でした。
なので、「NPCは案内役程度にとどめて、依頼を中心にPCががんばるシナリオにしよう!」と考えました。これならNPCが必要以上にでしゃばることもありません。ストーリーの内容によっては多少NPCの存在感が出る可能性はありますが、依頼を通して人と関わるのだからある程度NPCの個性が出てしまうのは仕方ないかな、と考え。この塩梅難しそうだな……と思いつつも、とりあえずプロットを練ってみよう、ととりかかりました。
ただ、肝心のプロットがなかなか進まず……!! オーソドックスな依頼モノにしたいというテーマは決まっているのですが、「領地の森に異変が起きた。原因を調査してほしい」という導入だけ考えたものの、そこから先が思い浮かばず。
このままではいつも通りシナリオがエターなってしまう……!! 今でも十分積みシナが増えているというのに……!! これはまずい、と思いつつもプロットは進まない、という状態が続いて悶々としておりました。
そして思い出したのです、SKIMAの存在を。SKIMAでは文章の依頼も受け付けていますし、さまざまなライターさんが窓を開けています。とすれば、プロットのお手伝いなら受けてくださる方がいらっしゃるのでは?
「こういう時に人の手を借りることを躊躇していては、いいシナリオは作れない!」。そう考え、シナリオライターさんを探すことにしました!
ライターさんとの仕事
結果、真条明様と出会うことができました。プロフィールを拝見し、企業で実績を積んでいらっしゃる方ということで、プロットも問題なく練ってくださるかなと考えたためです。
プロットのお手伝いを打診したところ、快くOKを出してくださりました。その節はありがとうございました!
SKIMAを介した依頼ということで、あんまり詳しいことは書かないほうがいいかな? と思うのですが……。お互いにアイデアを出し合い、プロットを磨き上げていく方向で進めていきました。
結果、かなり具体的なプロットが仕上がりまして。自分一人だけでは、とてもではありませんがここまで緻密で具体的なプロットは出なかったです! 真条様には本当に感謝しています。
詳細なプロットがあることで……
詳細なプロットがあることで、シナリオの執筆速度が目に見えて早かったです。
いつもなら「これどうしよう? ここどうしよう?」と一人迷ってどん詰まりになるところでも、プロットを見れば「ここはこうしましょう」と描いてあるのです。執筆に必要な情報も、綺麗にまとめてくださっています。よって、迷うことなく本文を進めることができました。
tokatelionは詳細なプロットを書くのが苦手、というか進んでやろうとしません。『ニューイヤー of 新年』のような、プロットがあってないようなもののほうが得意というか、そういうシナリオのほうがネタが降ってきやすいタイプです。
というわけで、依頼モノという“ストーリーがひとつの筋に沿って、順々に展開していくシナリオ”は初挑戦かつ自分の領域ではなく、不安のほうが大きかったのですが……。プロットのおかげで書ききることができましたね。ありがとうございました!
本職の方にお願いして本当によかったと思っています。tokatelionは一応物書きなのですが、日常モノやコメディが本職です。そうではない物語は、事前にキャラやストーリーを用意してもらったほうが書きやすいので、こうして依頼モノは事前に誰かとプロットを練ってから書く、というスタイルは相性的にアリなんじゃないかと思っています。
新たなNPC
そして、プロットを練っていた時に生まれた存在があります。それは……そう、クラスメイトと、ミィですね。
クラスメイトについては素敵な素材が見つかり、これだ! と即決したのですが、ミィについては具体的な生態や見た目が決まっており、普通の猫のイラストでは代用できなかったため、どうしよう? とうろうろしておりました。
そこでやっぱり、本職の方に書き下ろしていただくのが一番手っ取り早く、またイメージに沿ったものができるなと考えまして、こちらもSKIMAでリクエストを出し、獣やモンスターのデザインが得意な方を探しました。
結果、sow様と出会うことができました! もふもふ系が得意な、魅力的な人外を描かれる方です。ミィの設定をきちんと読み込んでいただき、素敵なデザインに仕上げていただけました。
『泉の森のミィ』のNPCのページはご確認いただけましたでしょうか? 一瞬しか全身図が現れないミィですが、こちらで大きな全身図を確認していただけます。モフみが溢れ、躍動感のある素敵なイラストですので、ぜひご覧ください。
会話は依頼中心に
というわけで、結局はNPC同士の交流に焦点があてられ、PCが主人公かと言われると難しいシナリオになりました(ドラマを描くということは、どうしてもNPCの存在感をある程度意識せざるを得ないのだなと感じました)。
ただ、雑談を含めることで、またPCが適度に会話に参加することで、さらにPCの判断を挟むことで、PCの存在が無になることは避けられていると思います。いかがでしょうか?
雑談以外の会話は依頼についての内容がメインなので、いつものtokatelionのシナリオを遊んでいらっしゃる方にはちょっと物足りなかったかも……と思っています。ただ、今回は絶対に依頼中心シナリオにする、と決めていたので、必要以上の雑談は意識的に盛り込まない形にしています。ご了承ください。
いかがでしたか?(自分に向かって)
いや~~~~~いろんな人の力をお借りして完成させることができたシナリオだな! と思っています!! ひとつでも出会いが欠けていたらここまでの密度は生まれなかったかなと。ありがたいはなしです。
ローズもミィもお気に入りのNPCになりましたし、グッズ屋の店主さんやクラスメイトもいいキャラになったんじゃないかと思っています。
プログラム面も特に苦戦はしておらず、シナリオ作成自体はすんなり行えたということで、積み重ねによってある程度スキルアップもしてるのかな~とも感じました。
あとはNPCとPCの存在感をどう出すかの塩梅がうまくいっているかどうか、ですかね~……。NPCばっかりでしゃばってるじゃん! と思われた方、すみません。もっとPCの存在感を出して、かつドラマが生まれるようなもの、作ってみたいですね……!
これからも自分の得意・苦手はきちんと把握して、ほかの方に頼れるところはきちんと頼って進めていきたいと思います。また、頼るだけではなく、頼った時に「ここはこうすればいいのか~」という学びもしていきたいですね。いずれは自分一人の力で、密度の高いシナリオを作れればと思います。
さいごに
プレイしてくださった方、ありがとうございました! Waveや感想もいただきましたし、NPCとの交流や物語を楽しんでいただけたのかも、という手ごたえは感じています。感想を書いてくださった方も、重ねてありがとうございました!
また、NPCのことをもっと知りたい、と思ってくださった方も、ありがとうございます。NPCページへのアクセスが無ではないので、全身図など見てくださった方がいらっしゃるのかなと思っております(かわいいでしょう!!!)。
ミィの処遇については賛否両論あるかと思いますが、今回はこのような形で結ばせていただければと思います。現代でも賛否両論あるはなしなので、人によってさまざまなことを感じるかと思います。あらかじめ注意書きを書いてはおきましたが、結果についてネガティブな感情を抱かれた方については、申し訳ございません。
少しでも「よかったな~」と思っていただければ幸いです。
スペシャルサンクス
水篠ひゅうが様、sow様、真条明様には改めてお礼申し上げます! シナリオにご協力いただき誠にありがとうございました!
また、シナリオのテストプレイをしてくださった馨様にも、お礼申し上げます。いつもありがとうございます! 今回安心してシナリオを世に送り出せたのも、プレイしていただいたおかげです。
では、また次のシナリオでお会いできればと思います。もしあらすじが気になったら、手に取っていただければ幸いです。これからもどうぞよろしくお願いいたします!
tokatelionより
余談
NPCを見た方に、メギド72の推しがバレました。