あきらめのすべて

tokio
·

前のポストから1ヶ月経ってしまっていた〜〜〜〜!近況です

-

大抵の怒りや悲しみは眠ればそのうち記憶から抹消されるが、言葉にしたそれは当人の印象としてほぼ永遠に残り続けてしまうというその一点において、我々は目の前の人間となるべく友好的で軽薄な関係を維持しなければならない。怒りや悲しみといった感情に対して鈍感であることが良いことかどうかは分からないが、人を傷つけることに対して鈍感であるよりは遥かにマシだと思う。

-

東京に雪が降ったその日、近所のミニシアターにアキ・カウリスマキ監督『枯れ葉』を観に行った。愛を信じられる限り人生はどんな形であっても美しいものには違いないが、愛だけでは空腹が満たされないことも事実なわけで、愛を信じるより先にやることがあるだろう。ラストシーンはいい感じで終わるが、多分半年後とかに別れると思うこの二人…。

-

休日。10時過ぎ起床。聴けずに溜めていたラジオを聴きながら一通りの家事を終え、家の近くにある中華料理屋で朝昼兼の食事をとる。その足で近所の銭湯へ向かい一風呂浴び、帰りがけコンビニで缶ビールを購入、家から徒歩1分の隅田川テラスでビールを飲みながら読みかけの本を繰り、煙草を吸いながら対岸の日本橋に聳え立つ高層マンションを見上げ叫ぶ。「どうだ!!これこそ俺がこれまでの生涯を賭して手に入れた生活だ!!」俺の欲望は誰かの欲望の模倣に過ぎなくて、それがどうしようもなく虚しくなる瞬間がある。だからせめて文章を書くのだ。音楽を作るのだ。どんなに下手くそでも。

-

人生に過剰な意味を求めていた時期もあったが、そんなものは無い方がまともでいられるよな、と最近は思っている。仕事もそう。追い詰められてどうしようもなくなったとき「ま、別にどうでもいいもんな」と思うことで前に進める瞬間が確かにある。