知り合いが商品を発売したり、お店を出したり、そんなことがたまにある。30代も終わりに差し掛かるんだから、まあよくある話だ。わたしもハンドメイドアクセサリーを使って販売していたことがあるくらい。
よくある話なんだけど、わたしはこれがすごく苦手で、なんというか、愛を測られている気がしてしまうのだ。つい「わたしのことが好きならこれ買ってね」とか「応援しているならお金で示してね」に思えてしまって、いつも心がぎゅっとしてしまう。
昨今の推し活もそれに似ていて、「応援しているなら再生回数に貢献する」とか「好きならお金積む」みたいな感覚がすごく苦手で、応援したい人がいてもどうしても遠くから様子を伺うような形を取りたくなってしまうのだ。好きなものを好きと思える気持ちを抱き締めてたいだけなのに。
とはいえ、まあ資本主義だもんねえ、という結論でいつも落ち着けているのだけどね。そういうのが頭の中で湧き上がってしまうので、自分で商いをするなら自分とは分けた人格としてやりたい気持ちが強いし、何より商売に向いていないなあと思っている。
そんな資本主義の世界で今日もわたしは生きるしかない。数字には貢献できないかもしれないけれど、遠くから静かに応援しています。