そういえば源氏物語を知らない。
「いづれの御時にか」から始まるその長編物語に初めて触れたのは高校の古典の授業で、桐壺の触りだけなんとなく知っているくらい。そのあと高校の図書館で『あさきゆめみし』を途中まで読んでなんとなくわかった気持ちでいたけれど紫の上がどうとか、六条御息所がどうしたとか、もはや知っているとは言えない状態だ。いつかは読んでみたいなあと思いながら18年くらいすぎている。
そういえば読みたいと思っていた。
そうだった。読みたいと思っていた。
大河ドラマの後の旧Twitterを見ながら「源氏物語わかっていたら、もっとおもしろいんだろうなあ」と思い、探してみたら角田光代さんバージョンの現代語訳が発売されていると知ってKindleで買って読んでいるところ。
最近はSNSの時間を減らしたいこともあって、よい時間の使い方をしている気持ちだ。まだ桐壺が終わったところだけれど、確かに大河ドラマへの解像度も上がって楽しい。
きっとわたしの人生「そういえばこれやりたかった」がたくさん埋もれているんだろうなあと考えさせられる出来事だった。そういうのを掘り返していきたい気分。