11月22日(水)
体調不良はやや介抱へ向かってあるようだ、と朝起きて思う。みんなるどうなんだろう。朝起きた瞬間から、体調ってわかるよね? 今回は薬を飲まずに行ったから、自分偉い! と褒めたい衝動にかられる。妻に治ったよ! って言ったら「へぇ、そう」と言われた。世知辛い。
体調が戻ってやっと本がスルスル読める。また本が早く読めるようになって嬉しい。『乱読のセレンディピティ』という本の中で、“本ははやく読むのがいい”みたいな文章に出会ったことを思い出す。いまも正直半信半疑なんだけど、はやく読むと、自分の中で言葉が立ち上る気がする。本をゆっくりと注意深く読むことは、その本を理解したり、読み込むためには必要な工程な気がする。だけど、読了後には「その本を説明する」ための言葉ばかりが頭に浮かんで、自分の言葉が後ろのほうへと押しやられる。“はやく読むがよろし”は、自分の中に生じる言葉を拾うのには、たしかによいスピードのような気がする。
そんなわけで、友人がくどうれいんさん布教活動のためにプレゼントしてくれた『うたうおばけ』を読みはじめる。おもしろい。日記のように描かるエッセイ。エッセイのように描かれる日記。ん? またあいだが分からなくなってしまった。