情報の input / output より read / write という言い方のほうが好みであるというポエム

tonanatz
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「情報を input する / output する」という言い方があるが、個人的には、「情報を read する / write する」という言い方が好みであると最近感じている。read / write のほうが物理的存在を意識することができ、結果としては発信者が読者の存在を意識できるからである。

具体的にはどういうことかというと、input といったときに、何に着目しているかというと情報あるいはデータといった非物理的存在のことが多い。例えば、「書籍を input する」とは言わず、「書籍の情報を input する」などという、間接的な言い回しになる。

read といった場合、ときに、何に着目しているかというと、書籍など身近な物理的存在のことが多い。例えば、「書籍を読む」と直接言及できる。

では、あえて「情報を read / write」する、といったときに、何が起こるかというと、文章としては「情報を身近な物理的存在として捉えている」ということになる。人間は物理的存在であるため、人間と情報の境界がより近くなる。言い換えると、「情報」をリアルの世界に寄せることができる。

すると、「情報を read する / write する」といった言い回しは、「情報を input する / output する」よりもリアリティを増し、現実に存在する人間をより意識できる。そうすると、書き手としては、より読み手の存在を実感して文章を書くことができる。

なお、read / write が「身近な物理的存在」を意識しているという意味でいうと、より大胆に「世界を read する / 世界を write する」という言い方をすると少しカッコいいかもしれない。