佐伯イッテツ 使用人ボイス(24/05/10)

tontorochang
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🫖この記事には有料コンテンツのネタバレが含まれます

あ、これやんごとない事情で異例の若さで屋敷の主人になってしまったお嬢様をちゃんとご主人様とお呼びし支えてきた飄々として苦労を見せないながらしっかり家を回している使用人兼お兄ちゃんの私服執事や(天地明察)

メイドの日を経てじわじわ旨みが増してきた使用人ボイス。噛めば噛むほど味が出てくるタイプ。誰かに忠誠を誓っている佐伯イッテツという新商品の裏にしっかりと染み込んだお兄ちゃんテツの旨みが広がる一皿でした(きしょ…)(史実の佐伯イッテツさんは間っ子です)。

ホンが相変わらず良くて、他のif系ボイスに違わず視点人物と作中佐伯の関係を的確に表す言葉が散りばめられていてかなり想像が膨らむ仕上がりだった。

このざっくばらんな丁寧語がなんだかんだ仕事はちゃんとやってくれそうな面倒見の良さを感じさせる。

あとご主人様には結構上から、やれやれお兄ちゃんな感じでくるのに、気分を害したかもとかクビとかに怯えているところが、本来の雇い主はもっと上のポジション(ご主人様の保護者とか)にいて、その人にチクられて辞めさせられないか危惧しているような感じがした。

でもテツひとりでお目覚めからお授業からお衣装まであらゆる部分の面倒を見てる感じがしたので、小さな離れや別荘に二人きりで暮らしているような気もする。BGMもなく、(ボイスグッズの特質上)第三者の気配もまったくしないところがそれを強調しているかも。

台本としてはうるさい騒がしい使用人として描かれてるっぽいけど、一本通しで聞くとどちらかというと主人の生活に笑顔を増やせるようにあえて騒がしくしていて、時々やりすぎちゃう、というような気遣い屋のお世話係みたいな手触りだった。

あと、この年若いご主人様にもしっかり忠誠を言葉にするところがとてもあたたかいなと思った。これはこの使用人ボイス全体のコンセプトなのかそれともテツ本人が演者として「使用人という役」に設定した美学みたいなものなのかはわからないんだけど、自分がなんとなく私服執事(というか執事服を着込んでるノリじゃないな)的な感じを受けたのはこの辺の距離の近さやシゴト感のなさによると思う。

難しい年頃のご主人様が唯一心を開く存在として世話役兼お目付け役兼お兄ちゃんみたいな感じであてがわれており、主従の間柄ながら年下のご主人様をとても大切にしていて…的な…。跪いてというより目線を合わせて的な……。手を取ってというよりは両手を握ってみたいな………(ろくろ)

あとEXがとても可愛いですよね。(急に言語野を手放したオタク)

本編が佐伯執事に世話を焼かれる一方だったので、ご主人様側から佐伯執事をからかう感じなのがかわいかった。

剥き身の「ヒーロー・佐伯イッテツ」でシチュエーションに放り出される日常系よりは役を与えられて好きに再解釈して演じていいif系のほうが得意なのか、これ系は噛み応えがよりしっかりしてる気がする。

やはり道化師……人生以外全身器用男……

ここのところ長文がまろび出なかったのですが、じわじわと込み上げてきました。

感謝。

@tontorochang
すぐ長文を書くオタク