冬は乾燥するから寝るときはだいたい加湿器をつけっぱなしにしておく。
私の部屋にある加湿器は部屋のサイズに合っていないモデルなので、実は全然部屋を加湿できていない可能性がある。でも毎日せっせと水を入れて、スイッチを押している。
思うに、私は加湿器に癒しを求めている。身体的にだけじゃなく、精神的に。
自分のために湿度を管理するというのはセルフケアの一環なので、それが「自分を大事にしている」という感覚につながって気持ちが安らぐ。小さく水音がするのもいい。意識を向けていないときに聞こえてくる加湿器の音は、どことなく窓の外で雨が降っている時の音に似ている。立ち上る水蒸気に手をかざすとしっとりと温かい。落ち着く。好きだ、スチーム加湿器……。
一度超音波式の加湿器を買ったことがあるが、水音はしないし、水蒸気に見える煙はひんやり冷たかった。加湿という仕事は果たすのかもしれないが、癒しを求める私にはどうにも物足りなかった。
加湿器はスチーム式がいい。