バスに乗る

とろ
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実習のことは、実習日誌に書くとして。朝あったことを書く。

バスに乗って移動することが少し苦手だ。原因ははっきりわかっている。去年通勤していた時、バスを2本乗り継いで通っていたし、吐き気を耐えて行く職場は地獄だったからだ。

昔は乗り物酔いなんてものとは無縁だった。本を読みながら、DVDを見ながら車に乗っていたけれど、去年遊園地に行って、バイキングという乗り物に乗ってからか、乗り物酔いが酷くなった。エレベーターでさえも酔ってしまう。酔いというものへの体制がほとんどと言っていいほど無くなってしまったのだ。

だから、私はバスの中で寝るようにしている。元々家で眠れない性質もあってか、バスではよく寝られる。ただ1つ、悪い点を言うのなら、運賃を財布から出すタイミングを見失うということだ。

恐らくだが、私は自閉症とADHDの傾向がある。今までは隠し通せてきた(というのも変だ)が、最近になって人の指示を上手く理解できないというように、徐々に目立つようになってきた。

さて、元々の特性ゆえか、段取りの悪さゆえか、事前に準備をするということが苦手である。だから、もたついてしまう。小銭なんてものは本当に扱うのが嫌だ。

今日も一番最後にバスから降りようと思っていたら、あと100円ほど足りない。両替をしなきゃと焦って、支払い機に多く入れてしまった。バスの支払い機というのは不親切なやつで、お釣りが自動で出てこない。だから、もう自分が幾ら支払ったのか分からなくなって軽くパニックになっていた。その時、運転手が「多く入れてるよ。両替までしたんだから、焦らないで」と声をかけてきた。運転手という職種の人達は、私の中で無愛想な人ばかりという固定観念があったのだけれども、どうやら今日の人は違ったらしい。「すみません、すみません」と言いながら、バスを降りた。普段ならそこから「なんで……」という自責が始まるのだけれど、今日は比較的マシな方だった。今日が少しだけいい日になる気がした。