スピリチュアルにハマる人々

toro_ponz
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昨今ではYouTube上に様々なスピリチュアル関連のチャンネルがある。その上ある程度チャンネル登録者数も居るみたいで、それこそ僕らの親世代がスマホを触ろうものなら結構な確率でそう言った動画がおすすめに上がってくるようである。皆さんの周りにそういったチャンネルにハマった人は居ないだろうか。僕の周りには居る。

しかし、瞬時に何か問題になるようなものでもない気もする。僕が見かけたのは神や天国、宇宙といったものについての持論を科学抜きでそれっぽく語っているものだったり、辛いことがあった時にはこう考えよう、みたいな(穿った見方をするならば「胡散臭い」)内容だったりした。犯罪だったり、詐欺だったりそういうものの類ではなさそうだ。どちらかというと宗教、それも各個人が独自の哲学を論じている風な感じだった。

宗教というと僕含めた多くの日本人はあまり良いイメージを持たないだろうが、他国に目を向ければ須らく宗教が根ざしていてなんら特別なことではない。それは信じるべきものだったり、生きる糧だったり、心の拠り所だったりするのだろう。僕らが仏壇に手を合わせ、元旦に神社へ赴き、身内に不幸があれば精進料理を食べるのと同じように、当たり前のごとくそこにあるのだと思う。あるいは、より高尚なものでもあるかもしれない。

僕が懸念しているのはそういう「特定の宗教を信じること」ではなく、ありていに言えばカルトに近い雰囲気だ。「オンラインセミナー」だとか「サロン」といった、聞くだけで目を細めずには居られない単語がごく普通に出てくるし、そういう動画を見ている人がリテラシーが高いとも考えづらい。徐々に危ない思想に傾倒していかないか、というのを懸念に思わざるを得ない。

とはいっても、それらの動画は見ている人にとって心の支えでもあるのだろう。一概に否定することはできない。僕は自分自身の中に信じるべき信念を持ち合わせているが、それが無い人にとっては、スピリチュアルはきっと生きる上で必要なものなのだろう。