ライブ感ってやつ?

トウミイチヨ
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小説を書き始める前に、プロットを作ったほうがいいのはわかっている。

プロットを緻密にすればするほど、本文を書くのが楽だということも。

私も何度もプロットを作ろうとしてみた、というか、実際に作ってみたこともある。

でも、ほとんど役に立たなかった。

プロットと本文が変わるのはよくあること、というのもわかっているけれど、そういうレベルまでも行っていない。

そもそも、プロットのためにいくら知恵を絞っても、たいしたものは出てこない。

プロットの時点で面白いものを書くなんて、私には不可能なのだ。

では、いつもどうやって小説を書いているのかといえば、ざっくりと設定と登場人物を決めて、あとは彼らの言葉や行動に沿って物語が流れて行くという感じか。

登場人物が勝手に動き出すというほどカッコいいものではないけれど(←プロの作家が言ってそう)、一つのセリフや動きで、その後の展開が決まるという感じ。

(…と書いていて、まるでノベゲみたいだと思ってしまった)

もちろん一つ一つのエピソードについて、頭の中に「だいたいこんな感じ」というのはあるけれど、それが登場人物たちによって裏切られることが面白かったりもする。

書いている途中では、どんな結末になるかはっきりとはわかっていない。

物語が完結したときになって初めて、着地点はここだったのかとわかる、みたいな。

そのやりかたで優れた小説が書けるのかといえば、そんなことはわからないし、多分そうじゃない気もする。

でも、自己満足でも、書くのも書きたいのも自分だし、それは自分が読むためでもある。

出来上がった自作を読んでみて、イマイチだなあと思うこともあれば、面白いと思うこともある。

自分が最高に面白いと思えるものを書くことが理想だ。

そして他人にもそう思ってもらえればいいのだけれど、そこはなかなか難しい。