世界を創ること

トウミイチヨ
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公開:2024/9/16

今までに書いた小説は、長編だけでも20作を超えている。

それだけ長い間書き続けているということだ。

それぞれの作品に何人もの登場人物がいるわけで、今となっては数えようもないけれど、全部を合わせたら相当な人数になることだろう。

それぞれに舞台があって、それぞれにストーリーがあって、我ながらよく書いたものだと思う。

とは言え、自分の好みで書いているので、似たような登場人物がいたり、似たような設定があったり、ということはままある。

たとえば、森の中の洋館というのが好きで、よく舞台にする。

月も好きなので、よくモチーフとして使う。

それから、なぜかカフェや料理人がよく出てきたりもする。

主人公は、自分の性格を反映させて(?)、気弱で内向的な人物が多い。

作品数が増えてきてからは、自分にしかわからない遊びで、別々の作品に同じ架空の地名や駅名、ときにはまったくつながりのない作品に、重要な脇役として同じ人物を出したりもする。

一方で、人の名前はいつもその場の思いつきで適当に付けてしまうので、ある作品では、5万字くらい書いてから、主要人物の二人が某アイドルグループのメンバーと同名だと気づいて、慌てて変えたこともあった。

別々の作品で、別人の脇役二人を同名にしてしまったこともある。

多分、名前の引き出しが少ないせいだ。

気をつけないといけないと思いつつ、そういうこともちょっと楽しい。

そんなふうにして、自分の中の世界がどんどん広がっていく。

昔は作品の中で、けっこう人を死なせたりしたけれど、今はなるべく多くの登場人物が幸せになればいいなあ、なんて思いながら書いている。