しずかな私の闘争

toya
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しずかに書く。

妹は9月から入院している。国民健康保険に切り替えたら、まあまあの金額が書かれた請求書が来た。さすがに妹自身が払うべきでは、という話を母親にしたら、一応その話がまとまって、妹の預貯金から出すことになったようだ。

ただし、妹の預貯金が少ない。年齢の割に、「東京で一人暮らしをしたい」と言っていた割に、少ない。

これまで母親と私は妹のお金に対して介入したことはなかった。趣味で使うのもよい、楽しみのために使うのも別にいい、でも「いずれ一人暮らしを」と言うのであれば相応に貯めているのだと思っていた。

足元がひやっとした。ここ数日の寒さだけのせいではなかった。私は母親が旅立った後、妹を養い続けるはめになるのか? 家族のためだけに生きるのを頑張って回避し続けてきたのに?

妹の健康保険料の話がわかってから、貧困恐怖(貧困妄想)にかられた。実家に仕送りを続けるのは別にいい。それよりも、自分は自分のために生きられない人生しか送れないのかと思うと気持ちが真っ暗になった。

しばらく落ち込んで、いくばくか利益の出ている投資信託を解約して手元に現金をおける状況にしたら、やっと気分が安定した。

妹は私が建て替えて払った分の健康保険料を「(私に)返しておいて」と言っていたそうだ。1ヶ月分とかそういう問題じゃないのだ。この先十何年も続く生活について何も考えていないようにしか見えない。

私は私の心の安寧のために、妹との口げんかをなるべく回避して、とにかく手続き周りを淡々と進めることにしていた。早く傷病手当金をもらえるようにして、自分自身を安定させなければならない。今ここで止まっている場合じゃないのだ。