このお正月、映画の『ハリー・ポッターシリーズ』を見返していました。前提として、原作は原書をたどたどしく読みました、読んだ順番がめちゃくちゃです、3、1、2、5、4、6、7だったか、7、6だったか、好きなキャラクターは赤毛小僧とルーピン先生、そういう危なっかしい読み方でした。で、映画1、2、3を見て、原作3、1、2を読み、映画4、5を見て、5、4、6を読み、映画6を見て、原作7を読み、映画7を見た、はず……
以下、映画版スリザリン生のドラコ・マルフォイについて書こうと思います。遠慮会釈なくネタバレします。未読、未見の方はご注意ください。
↑なぜ指輪物語の画像なのかと言うと、最後の方のお楽しみで。
えー。ドラコ・マルフォイ、映画ではプラチナブロンドの意地悪なスリザリン生なんだけども、……どうなんだろうなあ、ハリーのライバルというには、役者不足なような気がする。検索してみたら、ハリーポッターのウィキがありました、以下、リンクを。
スリザリンなので純血の魔法使いの家の出身、それはいいとして。スリザリンだから、他の子たちも純血の家の出身。ドラコのパパ、ルシウスはデスイーターというヴォルデモートの従者のひとりらしいんだけど、えー、仕事は? 魔法省の偉いひと? だったら、他のスリザリン生たちのお父さんもそうじゃない? 純血だし、貴族様とか、魔法省の偉いひととかさー。この時点で、ドラコはあんまり血筋を偉そうに言えない気がする、純血という意味では、スリザリン生、みんな平等ぽくない?
で、ドラコ、特に成績が良いわけでもなさそうだし(ハーマイオニーの方がよっぽど成績優秀だし)、じゃあ身体能力は、と言うと、二年生でクィディッチの選手になるけど、それもパパの寄付のおかげだし(ハーマイオニーが「グリフィンドールの選手は才能で選ばれた」と言ってる)、実際、二年目も優勝したのはグリフィンドールだし。じゃー、やっぱり魔法使いの学校だから、魔法を使えたらいいんだよ!というなら、すごい魔法を使う場面もないし(ハリーは三年目で守護霊を呼び出せるようになったよね)。五年生でアンブリッジ先生の親衛隊に入ったけど、あれ成績とか素行は関係ない志願制だったし(いや、そもそも本来の意味で素行の良い生徒は、あの親衛隊には入らない……)。デスイーターになったけど、……なったけどイマイチ切れが悪かったし、『死の秘宝編』でも特に活躍がなく、離脱したし。ひょっとして血筋が重すぎた?
あと、わたし、映画版ドラコで、すごく気になっているのが一年生と二年生時のオールバックの髪型だったりする。11−12歳でオールバック? 学校にいる間は、あれ自分でやってたんだよね? 朝、他の寮生よりちょっと早く起きて、ワックスかジェルか魔法で、がっちり前髪を【自分で】固めてたんだよね? 学校に入る迄は、ド母「ドラちゃん、さ、お髪、きれいきれいしましょ」ド「ぼく、ぱぱといっしょがいいです!」ド父「ははは、こいつめー」とオールバックにしてもらってたんだろうなあ。で、入学してからは、さすがに一年生、二年生ではそういう髪型の子がいなくて、他寮の生徒に「オールバックだ」「スリザリンの一年生、オールバックだぜ」と陰でささやかれ、そういうことに耐性がないため、ドラコ、こっそり心がバキバキになっていて、三年になる時、ド母「さ、ドラちゃん、お髪、きれいにしましょうね」ド「今期からは前髪下ろします!」みたいなことがあったんじゃないのー。ここんちは、家族仲がいいっぽい。ドラコ父はドラコを溺愛しているという表記があるし、ドラコ父はドラコを東欧の学校に入れたがったけど、ドラコ母は反対したとか(可愛いドラちゃんが遠くに行ってしまうのが嫌だそうだ)。家族思いの闇の勢力の一家。そんな愛されて育ったデスイーターの息子、闇の勢力と愛って、どうなの、両立するの。ヴォルデモートへの忠誠より家族愛を取った、選んだということかな。……ドラコって、めっちゃ偉そうにしている割にふつーの子では?
これを書いていて思ったんだけど、赤毛小僧はドラコの対極にいるのだね。ドラコは履いている下駄にそっくりかえっているようなキャラクターだけど、赤毛小僧は、ドラコとほぼ同じ下駄を持っているのに履くことはなかった、もしくはあの小僧、履いてもいい下駄があることに気づいてさえいなかったのかも知れない。わたしはトールキンの指輪物語もすごく好きで、好きなキャラクターはフロドとビルボは別格として、薄味の優等生との二つ名のあるゴンドール執政家の次男、ファラミアでして。
しかしわたしは輝く剣をその切れ味のために、矢をその速さのために、戦士をその誉れのために愛しはしない。わたしはただそれらの守るものを愛するのだ。
このセリフがすごく好き、とtwでも何度もつぶやいている。『力のあるひとが、その力を使わない、もしくは使うならそれは守りたい何かのために使う』キャラクターが好きなのです。『使わないことを選ぶ、選べる』選択することができる、が肝なのかな。ハリポタシリーズでは、あと、ウィーズリー夫人もめっちゃ好き。ハリーもハーマイオニーもみんなひっくるめてうちの子よーー! みたいなビッグママ。このお母さんに育てられたのだから、赤毛小僧(他の兄妹も)が悪い子なわけがない。
以前、Notebookers.jp というポータルサイトで間借りして、こういうような映画の記事などを書いていたんですが、またこちらでも書いていきたいと思っています。どうぞおよろしく……