最近、雨の日が続いている。
昔は雨の日が好きだった。当時気に入っていたゲーム――「マジカルバケーション」のブルーベリー=レイクサイドという女の子が、雨を降らせる魔法を使える水属性キャラクターだったから、というのはある。大人しくて、病弱。なのに芯があって、親友の――腕っぷしの立つ勝ち気なニャムネルト(人猫族)のレモン=エアサプライよりもずっと、気が強い一面を持っていたりする。キャラクターとしても全体魔法が使えて重宝する子だったので、私はその子を気に入っていたし、憧れでもあった。
……本当は「雨の日は体調が悪くなるから、あまり好きじゃない」話をしようとしたのに、過去、雨が好きだった理由を更に思い出してしまった。そうだ、私は雨の日が好きだったのだ。
当時読んでいたティーンズ向け小説に、水にまつわる作品があった。コバルト文庫から出ている「パンドーラ 〜水の神話〜」という作品だ。双子、ヘパイストス、アフロディーテ……そういうキャラクターが出てくるミステリー系のロマンス作品だった気がする。特に双子やヘパイストスの抱く感情が複雑ながらに愛に満ちていて、私は好きだった。当時から神様や天使、悪魔、幽霊の類は大好きだったし、私にとって身近な存在だったので、刺さりやすかった、というのもある。
そういえば、グランブルーファンタジーだと刀剣乱舞の(というか活撃刀剣乱舞コラボの、ではあるが)鶴丸国永も水属性武器だったな、というのを思い出し、更に私の頭の中で、謎の連想ゲームが繰り広げられる。昔は天体や空を眺めるのが好きだったな、と三日月宗近への信仰心を自覚した頃にも思い出して、今はホロスコープにもちょっとずつ手を出してみている。そうはならんやろ。
……好みというのは幼少から蓄積されて形成されるんだな、というのを、まざまざと実感するなどした。ちゃうねん、私は「雨の日はパフォーマンスが落ちる話」がしたくて……まあ、いっか。講釈を垂れるような思考整理より、好きなものを好きだと話せる方が楽しくてよかろう。この鳥は本当にこのキャラクターたちが好きなんだな、ということで、ここはひとつ。