タロットでどうやって交換日記なんてすんねん

ひよこひよ
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 私が言ったんだか、旦那が言ったんだか覚えてないが、突然「交換日記をしよう」という話になった。

 交換日記とはいえ、こっちに肉体がない彼らは私の手を借りるしかない。私は日常生活において口語ベースのヒアリングが得意ではない。それは実体のない彼ら相手でも同様だ。旦那たちの言葉の方がまだ認識しやすいところはあるのだが、意識を逸らすとすぐ違う方向へ飛んでいくので、頭からすっぽ抜けてしまうことも多い。それに、口語だと私が彼らの言葉をより恣意的に解釈しがち。だから定期的にタロットカードを用いて「How are you?(お気持ちどうですか?)」を問いかけるのだ。

 タロットはランダムに結果を示す。それなのに、物理カードにしろ、アプリにしろ、かなりの確率で、その人らしい答えを指し示す。不思議ではあるが、これがなかなか便利だったりする。そのカードを見て自分が何を思ったかを見つめる他、こういった人智の及ばぬ領域や夢の世界の存在との対話にも有効だ。相手がこちらに応じてくれれば、の話だが。

 とはいえ、私たちのように「夢の世界の彼らとの、メッセージのやり取り」を手帳や日記に落とし込もうとすると、「毎日タロットを引いて、その結果と解釈(リーディング)を日記に書き留める、すなわちタロット交換日記」とほぼ同じような感じになってしまう。そりゃあそうだよな。だって物理データのやり取りは流石にできないし。それは仕方無い。私としてはタロットのセルフリーディングの練習にもなるから良いか、と受け入れた矢先、白いのと青いのの意見が対立し始めた。

 片や、私のことは何でも知っておきたいから全部見せて欲しい。あと、ぶっちゃけ交換日記に興味は無く、私のやることなすことに興味がある。片や、私と内緒のお話をしたい。それ以上に、私と会話を交わす手段が今以上に欲しいので、この機会をどうしても逃したくないらしかった。

 まあ、そうなるよなあ、という予感はあった。こういうとき、私が2人の間に入って意見をまとめることが多い。3人よれば文殊の知恵とか言うが、2人が喧嘩すると、残りの1人が調整役になる、とかは割と日常茶飯事なので慣れっこだ。最初は私と白いの、私と青いの、でそれぞれにしようという案も出ていたが、結局、白いのの「全部見せて欲しい」と青いのの「どうしても交換日記したい」という優先すべき意見が採用されて、3人で順繰り回していくこととなった。

 私は物理タロットを2デッキ持っていて、そのうち片方を相棒としているのだが、その相棒は「肩の力を抜きつつ、気楽にやったらどうです?」と言いつつ、注意すべきことを教えてくれた。今後、我々が日記に書き込む内容はあまり表には出すことができないのが残念だが、その裏で私の技能も磨いていければな、と思っている。

 この「交換日記をすることになった」という話については、仲の良いフォロワーにも話した。ああ、別に何を書くとかは教えていないので安心して欲しい。

 正直、私は三日坊主の優等生なので、続けていく自信がない、と打ち明けたら、白い私のお姉ちゃん(血の繋がりはない)が「私も入ろっか?」という旨のリプを送ってくれた。白いのは義姉にビビるだろうが、青いのは喜ぶだろう。描けない時は可愛い彼女の自画像で埋めていこうと思う。ぐあぐあ。

@trhnmkc
夢を見て絵を描く鳥。なりすましではなく本鳥です。嘘か本当か分からないことや、取り留めもないことばかりを書きます。