急にオカルト話するんだけど、私の母方の家はカミンチュの家系でして。
カミンチュというのはノロの中でも王朝に仕えて神事をおこなっていた人達のことで、沖縄に長く住んでいる人なら拝所で儀式をする姿を見たことがあるかもしれない。
もっと知名度の高いユタと異なる点は、ユタが降霊やお祓い、守護霊と話してメッセージを伝えてくれたりと民間のお悩みを解決してくれるのに対し、ノロやカミンチュは神の声を聞いたり逆にこちらの状況を神に報告する神様相手なところだ。
だが、私の祖母は学問が好きだったことからこの役割を断って大学へ進んだため、祖母も母もカミンチュの役割を継承していないし、もちろん私も無縁である。
しかし、それでも多少は霊感があるようで、寝ているときに見えたり嫌な場所・良い気の充満しているところが感覚的にわかったりする。案の定、ここはいるな…と思った職場や賃貸で過ごしていた頃というのは、振り返って悲惨なぐらい辛い仕打ちを受けている。
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そんな生まれなものですから、自分のルーツに興味があり、先日祖母のいるお墓と、縁のある城址にお参りをしてきた。
お墓は分かりやすくて、敷地に足を踏み入れた瞬間標高のそこそこある山林の中にいるような冷涼で澄んだ空気を肌で感じ、そこを出るときに心の中にふっと「ありがとう」という言葉が浮かび上がった。私の感情なのか、祖母の感情なのかは分からない。
次に城址に行ったとき、それまでムンとした湿度の高い空気だったのが小高い丘に登った瞬間にどっと強い風が吹いて、一気にガラッとまたあの冷涼な空気になった。王朝の魂達のおもてなしかしら。
それで、その後からどうやら"そういう者たち"に対して感覚が鋭敏になったようで、家に妙な霊が居着いているのを金縛りで2回見てしまった。
最初は恋人の顔の前に鼻と口を隠すように蜘蛛の巣があって、その真ん中に蜘蛛ではなく、子供の指の形と大きさをした芋虫みたいなヤツがうぞうぞ集まってるのを見て、「え…?どうしたの?」と頬に手を添えた瞬間にザザッとそれらは移動して右足の甲に移動し、更にそれを注視すると今度は視点が切り替わり私の全身にそれが巣を張っているのが見えたあたりで「あ、これは夢だ。鏡でもないのに自分の姿が見えることなんてないわ。」と夢に気付いて覚めることができた。不気味だったので母にもらった清めの塩で簡易的なお祓いをして。
そしたらね、昨日の深夜、今度はキツめの金縛りにあって。見ると、服がカビないよう開けっ放しにしている押し入れの上半分いっぱいに四角い形に巣を張った指みたいな芋虫のヤツが爆殖してるんです。
それで、出ていけ~!出ていけ~!って叫んだら寝言で言ってたようで、怖がった恋人に起こされて目が覚めました…。(恥ずかしすぎる)
だってこんな、こんな見た目のヤツがいたんですよ。

怖ない…?( ´;゚;∀;゚;)
そんなワケで、寝不足故か仕事にも支障出てるしと母に相談したところ、魔除け札を買って押し入れに張り清めの塩と酒を供え「私は何もできませんよ」と言う簡易的な儀式をオススメされたのでその通りにした。札を買う時神社でも「私には払うことも声を聞いてやることもできません。どうかこの者達をお導きください。」と手を合わせてお任せしてきた。
さてさて…どうなることやら。
一応今日の晩はぐっすり眠れたのでいなくなったか大人しくなったのでしょう。