ありがとう。大好き。

Trigonophorus
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公開:2024/12/3

タロットは、自分の潜在意識の声を拾い上げるものらしい。

私は、別れてからずっと未練のあった彼のことを訊いてみた。

そっか...そうなんだね…そんな気はしていたけど、やっぱりそっか。

3回ほど回しましたが、そのどれも「死」のカードが出てきました。

上の状況について解説すると、私の現状を表すのが星の正位置。

左手前は諦めた場合の道筋、吊られた男の正位置。

右手前は諦めなかった場合の道筋、審判の逆位置。

左奥は諦めた結果、太陽の正位置。

右奥は諦めなかった結果、死の正位置だ...。

タロットが分からない人でも一目瞭然だろう。

そう、カードは、この恋の終わりと新しい始まりへの導きを示しているのだ。

なんとなく今日ね、ふっと「あ、もう大丈夫だな」という気持ちになったんです。これまでは、彼以外の人との未来を考えるだけで心が波風立って、やめてよ、やめてよ、と思考の段階でさえ激しい拒絶の反応を見せていました。

それがふと、かっこいいなとか素敵だなと思っていた人ともし付き合ったら...という想像をする気になって、それでいつもみたいな拒絶の感じがなかったんですね。

元彼への愛がなくなったわけじゃない。むしろ、人間として悪いところも魅力的なところも全部ひっくるめて俯瞰して見た上で今も愛しい。だけどそれは、一緒になりたいとか独占したいとか肉欲的な質のものから、この人にとって幸せになるならその伴侶が私でなくてもいいという質の愛情に変わった感触があります。

私は自分でタロットをやるようになったのはここ最近ですが、この半年ずっと見続けている大好きなタロットのYouTuberさんがいます。その方の占いでずーっと、いつか結ばれるよ、ツインレイだよ、と言われてたのですが、これについて自分が彼と実際に接してきた感覚を交え一つの解釈をしたいと思う。

ツインレイというのは、前世では一つだった魂なのだそう。故に今生でも強く惹かれあい結び付く力が強いんだとか。ですが、私も彼もかなり自分の価値観というか、自分なりの世界の捉え方を大事にしすぎている人間でして、あまり容易に他人を踏み込ませない気難しさがあります。恐らく私たちが一つの魂だった頃、とても反発しあうような、相反する葛藤を内在した人物だったんじゃないでしょうか。それで今生では二つに分かれて、「じゃ、俺はこっちね!」「うん!バイバイ!」という感じで手を振り、

「途中どこかで落ち合って答え合わせしようよ。それでやっぱり一つがいいなら一緒になろう。」

「で、やっぱりダメだったらお互い好きに生きて行くんだよね?」

「そういうこと」

という風に袂を分かち生きて、巡りあい、今に至ると。

そしてその結果は、やっぱりお互い別々がいいねというものだったらしいです。うん、そりゃそうだ。せっかちで賑やかな音楽や激しい作品が好きな彼、のんびりして静かな音楽や穏やかな作品が好きな私。丁度綺麗に切り分けたように白と黒だ。

だけど、憎んでいない。今でも大切で大好き。私一人では踏み入れられなかった世界に君は事もなげに手を引いて踏み出させてくれた。人気で人が集まっているところは怖くないし楽しいってこと、世間で悪者と嫌われる人たちが本当は怖くなくてあどけない無邪気さを持っていること、ちゃんと毎日お風呂に入って歯を磨いて朝起きて臆せず人に話しかければ世界はこんなに楽しいってことを。

全部、全部、君から教えてもらった。

道中は大変だったね。私がダメすぎて、何度引っ張り上げても小さな枝に引っかかって崖下へ落ちて行って...。その度君は「なんでこんなに上手くいかないの」と苦しそうに頭を抱えながら、でも絶対に私を見捨てたり背中を向けたりなんてしなかった。ずっと呼びかけ続けてくれた。

きっと私たちは、恋愛である必要なんてない。

互いにまざまざと違いを感じていて、その上でお互いに自分と似ているところを見つけていて憎めなくて、ただひたすら相手に幸せになってほしい・成長していくところを見たいと願っている。キスをしたり指輪を嵌めるような関係じゃない。そして、それは悲しいことなんかじゃない。私は、やっとこの感情のあるべき形を知ったんだと思う。世界は複雑で果てしないねー。

さようなら、君を激しく愛した私。

そして沢山のことを教えてくれた君にありがとうを。

なぁ、いつか、また勝負しようぜ。