〈コラム〉細菌と地球

tsubaspace
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細菌は私達の惑星にとって最大限に重要です。

近年、ある深部掘削プロジェクトによって、誰もがあり得ないと信じていた深度で生きている細菌が発見されてきました。

具体的にはフランスで1.6㎞、アラスカで4.2㎞、そしてスウェーデンで5.2㎞の深度で存在していることが確認されました。

しかし、高温の地球内部に近づくに連れて温度は深度と共に上昇します。

このプロジェクトによってThomas Gold博士(アメリカ)の言う“地底高熱生物圏 (deep hot biosphere)”があるという証拠は集積されつつあります。

この微生物の生命域はいわゆる私たちの棲む“地表生物圏(surface biosphere)”の10km下の範囲に及ぶかもしれません。

これら2つの生物圏の間の境界に沿った場所では、石油、磁化水素(H2S)、メタン(CH4)などが噴出しており、それらは惑星の内部深くから細菌を運んできます。

科学者の間では、全地球表層下にある深部高温帯を満たしている細菌の“連続地殻下培養(continuous subcrustal culture)”が話題です。

地表生物圏の細菌量は他の全生物の総重量をはるかに上回ります。

これに加えて、地底高温生物圏内部に生きている全細菌の重量を考えると地球はまさに“細菌の惑星”であることが明らかでしょう。

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現在取り組んでいる研究分野を噛み砕いて紹介します。