好きなことを仕事にし続けるという難しさ

tsudoi
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自分の好きなことを仕事したいと思う人間と、自分の好きなことは仕事にはしたくないと思う人間がいる。自分は前者で、自分の好きなことを見つけて「それを仕事にするんだ」という気持ちで新卒カードを捨てて、社会人になるまで苦労した人間なので、よりその気持ちは強いほうだっただと思う。

Web制作という自分の好きな仕事を見つけて、20年が経った。もちろん、今でも好きだけど、当時の「好き」と今の「好き」は別物になっている。間違いなく、当時の「好き」のままでは、自分は潰れているし、そもそもWeb制作の業界で通用しなくなっていると思う。

どんなことにおいても、好きが原動力に影響するだろうと思う。が、このバランスが難しい。100%の原動力を「好き」にしてしまうと、好きなこと以外できなくなってしまう。逆に0%にしてしまうと、億劫になってしまう。じゃぁ、常に50%くらいがちょうど良いのかというと、そうでもない。

20代の頃なんかは、自分は間違いなく「好き」が100%の原動力になっていた。好きすぎて、楽しくて、無双状態だったおかげで、比較的短期間で、それなりのスキルを身につけることができて、独立ができた。これが50%レベルだったら、独立できていなかっただろうなと思う。

ただ、100%は続かない。気持ちが続かない。好きすぎると、より好きを求めるので、辛くなってしまう。好きでいることが辛くなるし、好きでいなきゃいけないという気持ちも出てくる。

いま、自分は結婚をして、40代になって、実装者としてのこれからをちゃんと考えなければいけない年齢になり、昔と比べて、より現実的になる必要があって、そうなると、やはり将来のこともちゃんと考える必要が出てきている。

そうなると、もはや「好き」を原動力にするのは、無理がある。原動力は「生きていくため」に変わった。

生きていくために、実装者としてこれからも努力する。ただ、その根底として、好きはやはり必要になる。好きだから実装者を続ける。ただ、好きだから実装者を続けたいけど、それが生きていくために無理があるなら、好きだけど、諦めなければいけない。という選択肢が生まれる。その選択肢を選択したくないので、可能性があるのであれば、努力する。

好きなことを仕事にし続けるというのは、難しい。

難しいけど、好きなことを仕事にして生活ができるというのは、とても幸せなことだと思う。であれば、続けたいという気持ちは自然であって、継続したいと思う。継続するには「好き」という気持ちは大事だけど、「好き」に支配されすぎると、生き難くなってしまう側面もある。バランスが大事。