Aについての答えが100種類あるとする。彼は自分の経験や価値観からその100種類ある答えからaを選んだ。彼女も同様に自分の経験や価値から100種類ある答えからbを選んで「Aは、bだと思う」と主張した。すると、それを聞いていた彼は「それは間違っている。Aは、aだ」と主張した。
このような会話がSNSや日常会話でたまに見かける。
昔見たあるドラマで、とても刺さったシーンがあった。
その男は、昔、尊敬していた兄のために自分の人生を犠牲にしてまで尽くした。が、その兄に裏切られ、自分の人生がめちゃくちゃになった。その怒りで尊敬していた兄を殺してしまう。「人間なんて、すぐに人を裏切る」と牧師に言った。
その話を聞いていた牧師は言った。
「そんな壮大な答えはない。あなたは、たまたま兄に裏切られただけだ」
今でもこのシーンは覚えていて、自分が生きていく中で、たまに意識する。壮大なものに対して、自分の答えが全てではない。自分がそう思っただけ。そう思う経験をしただけ。他の人は、違う経験をして、違う答えを持っている。それを否定してはいけない。