知る場所、知らない場所

tsuitachi
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 もともと近くに住んでいた友人二人が更に近いところに引っ越してきたらしい。二人とも自転車圏内だ。

 かと思えば、一人の友人は東京に引っ越してしまう。遠いっスね!

 『近い』は面白い。身近さのブーストがあって、手に届く、という感覚があるから親しみもわきやすい。私はグーグルマップで近所を散歩するのが好きだ。(近所なんだからリアル散歩をしろ、というのも分かるけど、バーチャル散歩も楽しい。人に会わなくて済むし)全然通らない路地に知らん店ができてたりするのを眺めて面白がっている。

 あと、どこまで自転車で行けるかな、と夢想するのも楽しい。私は一度映画を見た帰り、道を間違えて自宅から10キロ離れた場所に辿り着いたことがある。それも深夜、日付をまたいだ頃に。あの時は絶望したが、行こうと思ったらここまで来られるということがなんだか嬉しかった。電車に乗ることが不自由とは言わないが、自転車で、自分の脚だけでどこまでも行ける、というのは単純な嬉しさがある。

 対しての、遠いところ。私は竹本くんではないので、自分探しのために北の果てとかママチャリで目指せない。だから、完全なる夢想である。それは届かない土地。夢の話。地続きでも、私の場所ではない場所。そんな気持ちで、ここから遠くの知らないかの地を、テレビの紀行番組や紀行小説で巡った気になったり、やっぱりグーグルマップで旅した気分になる。それはそれで楽しいのだ。あまりにもリアルがないけれど、だからこそゲームのような気持ちになったりもして。

 私は、場所を知る、馴染みができる、ということがわりかし好きだ。かなり好き、と言ってもいいのだが、嫌な思い出も普通にできて因縁の地めいたものになることもあるため、わりかしと言っておく。自分の居住地区以外での馴染みの土地が、各地にあると嬉しくなる。とは言っても私は特に旅好きでもないので、知っているところなど知れている。それでも、何かのメディアを通して私の知るその場所に改めて触れたり、また再び訪れたりするときに、親しみを感じるあの感覚が嬉しいのだ。だから、なおさら紀行番組とかよく見ちゃうんですね。

 できることなら、全国各地(世界はちょっと疲れるからまあ…)にもっと馴染みの土地ができるようになると嬉しいなと思う。ちなみに私は土地に大して馴れ馴れしいので、一回でも行ってあちこち見たら、もうマブの感覚でテレビなどを見ながら「ここ!ここ!ここ行ったよ!!見た!これ!へ〜変わってないんだ…」と騒ぎ立てる。嬉しいからね。もっとそんなふうにはしゃいで喜びたいんです。

 あと、都市部のデカ駅なんかを人に案内できるのも土地知ってますよ感が出せて嬉しい(見栄じゃねーか)。まあ、梅田は開発進んで改装されたとことか新しくできた区域とかはちょっとよくわかんねースけど……東京も再開発され過ぎて駅舎自体も変わってたりして多分なんもわかんねースけど……名古屋は2回しか行ったことないしな……博多では降りたこと、ないしな…………。

@tsuitachi
いきてますよってれんらくです