来月、新任管理職向けにフィードバック研修の講師を務める。今回のテーマは「評価のフィードバック」だ。研修内容はこれから固めていくが、自分自身がフィードバックする際に気をつけていることをまとめてみる。
事前準備
日常的に情報収集する
フィードバックの7~8割は事前準備で決まると思っている。なかでも、普段から被評価者に対する気づきをメモすることは重要だ。評価するタイミングで思い出そうとすると、直近起きたことに引っ張られてしまう。
評価項目ごとの行動事例を用意する
自己評価より上司評価が低い項目については、どのような行動を取れば差異が埋まるのかを説明しなければならない。この説明材料として、具体的な行動事例は必ずいる。もし基準がなければ、評価者間でつくらなければならない。
確定した評価を面談前に通知する
フィードバック面談当日に、初めて上司評価を知ると、多くの被評価者は考えがまとまらず質問できない。面談数日前には結果を通知し、それに対する疑問や質問を面談当日に持ってきてもらう。
フィードバック
目的を説明する
思いのほか理解していない被評価者は多い。面談冒頭に「今後の成長につなげるためのフィードバック」であることを毎回伝える。
具体的なエピソードを交える
自己評価と上司評価の差異を説明する際は、メモを元に具体的なエピソード(事実)を交える。また、被評価者に「なぜその点数をつけのか?」と質問しながら進めると、会話が一方通行にならない。
良かった点・今後の課題を3つずつ伝える
1年間の総括として、それぞれ3つを目安に伝える。伝え方は、「良かった点・悪かった点」ではなく、「良かった点・こうすればもっと良くなる点」を意識する。伝えたことは、面談終了後に紙でも渡す。
次の1年に向けた目標設定を行う
評価結果を踏まえた上で、「評価者が期待すること」と「被評価者が頑張りたいこと」が重なる目標を設定する。目標が多すぎると履行力が落ちるので、3つ程度が望ましい。
フィードバック後
フィードバック面談内容を記録する
被評価者が話した内容やお互いに合意した内容をメモする。
毎月10~15分の面談時間を設ける
目標に対する進捗確認も兼ねて、月1回のペースで1on1する。何も問題がなければ雑談でもいい。コミュニケーションを取る機会をつくる。