クックマートの競争戦略 ローカルチェーンストア・第三の道

所感

業種は違えど、戦略の考え方や経営者の役割は共感できる点がたくさんあった。特に印象的だったのは、企業理念に則り「しないことを決める」プロセス。企業理念は使い方次第で、意思決定に有効なツールになることをイメージできた。

引用&メモ

競争戦略というのは、本来、「他社との違いを作ること」のはずです。

みんな一生懸命他社を見て、真似をして、業界のベストプラクティスや好事例をそのまま採り入れていくという矛盾。「付け足し、付け足し」で、やることばかり増える。結果、生産性が落ち、違いがなくなり、最終的には「安売り競争」になる。

→わかりみが深い。同業他社の取り組みは参考にしつつも、自分たちの目指す方向に必要かの取捨選択はいるよなと。

「完璧なオペレーション」というのは本当にあるのでしょうか。むしろ、完璧を目指すあまり、従業員のモチベーションや個性を阻害してしまう「副作用」も大きいのではないでしょうか。

→完璧を目指すことによるデメリットはあるわけで、ほどほどが大事だと再認識。

現場にはほとんど口出しせず、「ん?」と思うことがあると、都度「素朴な疑問」としてみんなに質問します。現場の人たちもよく考えていて、いろいろ事情があるのです。その説明に納得できれば「なるほど」となるし、納得できなければ、仕組みや人事など、「構造」で解決を目指します。

あんまり細かいところは担当者の領域であり、そこを私がゴニョゴニョ言ったら担当者のモチベーションが下がるし、考えなくなるし、やることを奪ってしまう。

→自分も著者と同じく異業種出身のアトツギなので、このスタンスは共感しかない。

摩擦のない改革はない。(中略)説明をめんどうくさがって、こっそりとやろうとするから不信感が生まれる。正々堂々とその意義を説明し、理解者を増やしていく。

→やるときは丁寧かつオープンに。

変にお互いに期待しすぎる「甘え」があるからよくないんじゃないか?会社やチームは原則、「自主参加」で「勝手連」。合う人、好きな人、ノッてる人が勝手に集まってどんどん工夫する。

やたらと「寄り添えばいい」と思ってる人がいますが、度が過ぎると「甘やかし」になる。

→「相手へのやさしさ」と「自分への甘え」を混同しない。

@tsujimon
中小メーカーのアトツギです。日々の雑記を垂れ流しています。