ここ数日、色んなことがあった。前にも書いた気がするけど、相手が心を開いてくれた時、私に寄り添ってくれた時、私も相手に心を開いて、寄り添わなきゃって義務に近い感覚を覚える。そうじゃなきゃ、その人が離れて行きそうな気がするから。そんな事は多分ないんだけどね。でも離れて行かない確証もないから。
人を笑わせて楽しませる事が好きな人ほど、寂しさを抱えている事を知っている。それは私みたいにどんな時でも笑って過ごしている人よりももっと深く。それはもう、触れることさえ躊躇してしまうくらいに。迷うけど、結果的に私は手を差し伸べたくなってしまう。大丈夫だよって、声を掛けたくなる。
私は彼がどうして私の作品を読みたいと伝えてきてくれたのか、本当の理由を知らない。最近、本読まなきゃいけないって思ってたんだよねなんて本を読む口実は幾らでもあるけど、その真意を私は知ることが出来ない。もしかしたら本当かもしれないけど、多分そうじゃない。これは私の感覚でしかないけど。私は彼の生い立ちも年齢も知らないけれど、少なくとも彼は私より先を生きてるし、きっと色んな事を知っている。だからもしかしたら、文章が一番人間性が見えることも知ってるかもしれない。それで私の作品を読みたいと言ったのなら。あぁ、罪だなぁ。本当に、会って話す度に、元彼の事が頭に過ってしまう。どこまでも彼に似てるなぁ。悔しいくらいに。
まだ世に出てないけど、いずれ世に出る最高傑作と呼べる作品がある。それは後日譚として書いたもので、別に書かなくてもよかった話。でも、学生と社会人の間にいる今しか書けないものだと思って全部を書き記した。だから、ここに書くのもあれだけど、私が死んだ時はあの作品を棺に入れて欲しい。絶対に。あれは本当に最高傑作だから。あれさえあれば、ちゃんと成仏できそうだからさ。