筋トレに興味を持ったのはいつのことだったかな?
元々スポーツに自信がなくて、自分には何にもできないと思っていた。けど、社会人になってから周りで体を鍛える人が出始めて、ちょっと気になっていた。けど、どうせ自分には関係ないと思っていた。
住んでいた家の近くに24時間営業のフィットネスジムができた。ずっと気になっていた。憧れだった、と言ってもいいかもしれない。けどそれきりだった。
友達に海に連れ出された時、「試しに泳いでみな?」と言われて泳いでみたら、すんなりクロールができた。息継ぎはできなかった。けど、「ほら泳げるじゃん」と言われたその言葉がとても嬉しくて、あぁ、自分にも何かできるのかもしれないと思った。
市民プールに週何回か通うようになった。入場料は安いし、夜遅くまでやってくれるし、運動不足解消にはとても良かった。
自重トレーニングというものがあることを知った。試しに続けてみた。何か、少しずつ変わっていく自分の体があるような気がして嬉しかった。
トレーニング器具で簡単なものを買ってみた。トレーニングチューブ、腹筋ローラー、プッシュアップバー。絶対自分が買わないと思っていたものが部屋に増えていった。周りも驚いた。
仕事終わりにランニングするようになった。走る以外何も考えなくて済むのがとても気持ちよかった。知らなかった道の姿を知るのがとても楽しかった。
ランニング途中に公園を探して、懸垂した。
プロテインを飲むようになった。
絶対に運動なんかやらないと思っていた自分が、ジムの契約をした。あの時、憧れていながら横を素通りしたジムだ。
何かが変わったのだろうか。少なくとも、体つきは変わったように思う。以前は少しゆるっとしていた服の脇の下が、少しきついと感じるようになった。体重も増えた。
トレーナーについてもらっている分けじゃないから、正しいやり方かどうかなんてわからない。けど、少なくとも何かコツコツやることで変えられることがあると知った。そして、筋トレは結果が体に出てくるから、やりがいを感じるようになった。
世界はこんなにも単純なことで変わってしまうんだなと知った。あんなに嫌いだったけど、憧れていた場所に、自分はいていいんだと。自分らしくある方法を見つけることができれば、誰にも邪魔されずにただ黙々と、何かに熱中できるんだなと。
まとまらないけど、そんな気持ちに今はなっている。