昔師事した上長の言葉で今でも反芻することがある。28歳ぐらいの時に聞いた当初は「そりゃそうでしょ」と素直に思っていたが、当たり前のようでいて、うまくいくかギリギリのところを綱渡りしているプロジェクトに出会うたびにこの言葉を思い出す。
言葉を口にするまではプロジェクトのメンバーに敬意を払い、プロジェクトの成功に尽力する姿勢が、安直なスケープゴートを責めたくなるまでに追い詰められてしまい、気持ちの糸が切れてしまうからではないかと思われる。この言葉を知ってから、辛いプロジェクトに直面しても最後の一言は発しないように気をつけるようになった。人間なので心の奥底では誰かを憎みたくなる気持ちはあるが、口に出す時はかなりの注意を払うようになった。
誰かがこの言葉を発言するのも注意を払うようになり、会議で聞くたびに「あーーーーー、言っちゃったーーーーー」と心の中で残念に感じています。