野菜たっぷりコンソメスープとなめらかポテトサラダとバカ

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 コロナにかかった。イエ~~~~~~!!!!!!

 ゼリー飲料や果物ゼリー、サンドイッチ、コーンスープをちまちま食べていたが、なにせ病人食は炭水化物と糖分に重きが置かれがちなのであまりよくはない。ベッドで適度にのたうち回りながら塩気のあるのど越しのいいものがあれば、甘いものが苦手な方でも摂取しやすいのではと思ったが、真っ先に思いついたのが「煮凝り」だったのでちょっと複雑な気持ちになった。コンソメとかのジュレなら需要あるのではないかと思っている。

 コンソメスープとポテトサラダを作った。スープの具はキャベツ、ニンジン、小松菜、ソーセージ。それらを食べやすく切って、弱火でじっくりゆっくり煮込んだスープ。

 我が家のポテトサラダはマッシュポテトに近い。舌触りを滑らかにするために芋をがっつり潰す。はんごろしなんて生ぬるいほどにすべてころす。味付けはコンソメ、塩、味の深みを出すために粉チーズ、なめらかさを加えるべく砂糖もいれて、マヨネーズはもちろんのこと、豆乳も注ぐ。前述した調味料がこってりと仕上がるものばかりなので、味を引き締めるために酢も加えて混ぜ、仕上げに胡椒を少々。具はあまりない方が好みだ。でも薄切りのキュウリは入れたくなる。ゆでたまごもあると贅沢な味わいになるが、あいにくキュウリとゆでたまごはなかったので、ツナを入れた。

 スープとポテトサラダ。両方とも出来た時点で味見をしてみて、味がなじんでから再び食してみた。コロナで味覚が死ぬと言われているが、自分は最初から塩味甘味をきちんと感じていた。しかし、いざきちんと食事をしてみると繊細な味がわからない。コンソメスープは優しい野菜の味わい、ゆっくり煮込まれたやわらかいにんじんとじゃがいもの素朴な甘み、そういったものはわかるのだが、どうにも漠然としている。目の前にあるつららに頬ずりをして、キンとした冷たさと存在感をしかと感じるものではなく、霧の中に自分が立って、存在感のないものを前にただ呼吸をしているような。「これでいい」という確信がどうにもずっと持てない。

 「なんとなくうまい」ものをずっと食べている。しかしこれは鼻がずっと詰まっているが故に、匂いもろくに感じ取れていないので、少々味覚がマヒしているのはあるのかもしれない。

 最終的に「味がちょっとぼやけているけど、でも美味しいのはわかるからいっかーーーー!!!!!」という結論に至った。バカで良かった。幸福なバカの話。