昨日は親友と久しぶりに遊んでいた。我々には珍しく、話し込むというよりも、話題のお店を訪問したりして、気晴らしで散歩した感じだった。天気は思ったよりも良くなくて、曇り空で肌寒かったし、友人はぎっくり腰になった後だったのに、歩かせてしまったのは申し訳ない。友人からは誕プレにジルスチュアートのキープミストを頂いた。ジルの商品は初めてなので、ありがたく使わせてもらう。
待ち合わせの前に、いおぎい仲間の香夜ちゃんの、文化服装夜間の卒業制作含む三人展へ伺う。
香夜ちゃんは高校時代から教室に通っていて、あっという間だねぇ…という感慨深さもあるけど、ひらめきを形にする伸びやかさと創作を楽しむ屈託なさが大好きで、服飾を立体造形としていかに面白く世界観を作り込めるか?という視点からなされるクリエイションは、ビタミンのように此方に沁みてくる。
同期であるすずのさんとmowさんの作品も楽しさに溢れていて、在廊されていたmowさんから、それぞれの作家さんの技法について丁寧に教えて頂いた。素材のチョイスや試行錯誤の話を伺う。mowさんはミシン刺繍に長けていて、すずのさんの写真のワンピは生地作りに手間暇がかかっているらしい。素材を形にする手間や工数や技術に驚きつつ、お三方それぞれの世界観が炸裂していて、ものを作る楽しさを全身で浴びた感じである。ご卒業おめでとうございます!
親友と待ち合わせして、ここ行かない?とピックアップしてくれたスパイラル5階の家と庭へ。ミナ・ペルホネンのカフェで、ショップとフードマーケットが併設している。
天井のモザイクのドームが綺麗。我々は軽めにスープを頂いた。ショップを覗くと、カフェで使われていた食器も販売されていて、値段もギフトに丁度良いくらい。ショップはアパレル中心かと思いきや、端切れ含む生地売りもあるし、雑貨も豊富。価格帯も幅があり、数千円で器ものやブックカバーや靴下なら買えるので、なるほど……と思う。私も皿を焼いて作ろうかな。
https://open.spotify.com/episode/5Vw7IuWIfzRdSAG8gpyt9I?si=yAFcRGwSRDyMFAs6YYOQgA
友人は上記のポッドキャストを聴いたきっかけでアイムドーナツに行ってみたいとのことで、行列に並んでみる。ドーナツは持ち帰って今朝食べてみたけど、ドーナツと呼ばれる「揚げもの」の美味さがわかるというのと、ベーカリーのパン的な満足感があった。
このポッドキャスト、私も聴いてみたが中々面白かった。食におけるブランディングだけど、ファッションに近い感覚がある。ファッションに近いというのは単におしゃれ、という意味ではなくて、ブランドとセカンドブランドの関係性とか、店づくりのコーディネートとか、文化を残したい意気込みとか、その辺。切り口のチラ見せに惹かれる話は目から鱗だった。
しかしブランドは魅力的でファンがついても、行列に並んで長時間待つという消費者側の行為がセットになってしまうのは、どうしようもない事だけど宿命的なデメリットだとも思う。私は待つのが嫌いなので、「体感」の魅力を売りにしたサービスの最適な動線は、やはり一対一や予約制のゆとりだ。まあ、それも予約争奪というハードルはついて回る。
ついでに韓国から上陸したばかりのタンバリンズも覗いてみたが、こちらは行列が幸いなかったけど混雑していて、タッチアップの余裕はなかった。店舗デザインとパケは群を抜いて垢抜けている印象だったし、調香も悪くなさそうに思えたけど、自分はわざわざ買わないよなと感じた。パッケージのフォルムは良いがサイズ感や素材や重さが「ライト」すぎて、国外ブランドというのもあり、どうも割高な印象がある。というか、「今は香りもの需要あるでしょ?こういう世界観をおしゃれと感じるでしょ?だからこんなデザインにして手に取れる価格で作ったよ」の最大公約数的パフォーマンスの上手さが苦手だった。じゃあ私はもっとニッチで偏屈なブランド探すわよ……。
午後はひたすら人混みに揉まれるので、代々木公園のベンチでドーナツを一個だけ味見した。雨が降りそうなので原宿駅の猿田彦珈琲に寄り、友人と秋田旅行に行こうかという話をして別れる。
国内旅行先として、秋田を車を使わずに楽しむには何処に行く?というのを考えると、案外難しい。私は近々秋田に行って怪談取材にありつきたい欲もあるけど、改めて観光という括りで捉えると、はて……という感じだ。とりあえず資金を貯めておかねば。