ふつうになりたい

udhavetolb
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「ふつうになりたい」と漠然と思う。

光を捉える目。音が飛び込んでくる耳。止まらない思考。

世界が目まぐるしく動く中で「ふつう」なんて人それぞれなんだということは分かっているのに、それでもふつうになりたい、と思う。

私の周りのふつうになりたいと思う。平凡だねと言われたい。誰かと自分は概ね同じカテゴリにいると思いたい。私の気持ちを誰かが分かる世界に行きたい。

私にとっての「ふつう」は、人と共有でき自分を許せる場所。いつもより字が上手くかけたとか、起きるのが遅かったなんて話ができるといい。音が走り去ったあと吹く風の話もできるといい。

変わり映えしない日常について取り留めのない話ができる場所にたどり着いた時、私は「ふつう」になれるのだと思う。