ビザの話がしたい。
2017年に、願いかなって当時働いていたコンサルの会社のボストンオフィスで働けることになり、そのとき初めて意識して「ビザ」なるものを取得した。それまで自分にとってビザといえばクレカのVISAで、どっちかというと自分はAMEXかな〜くらいに思っていた。
ビザとは.. ある国に入国または滞在するために、その国の政府から発行される許可証のこと。外国人がその国に入る際や特定の期間滞在する際に必要となる書類。
日本にいると、そして日本から海外に旅行するうちはビザというものを意識しにくい。大学卒業までに50カ国くらい行ったので、中には必要な国もあった(ロシアとか)。でも、観光ビザはそんなトリッキーなものはないし、まぁやりゃあとれるという感じ。
ところが長期滞在や現地で働くとなるとまた話は変わってくる。バンクーバーにもワーホリの人はたくさんいるし自分も取得した(結局使ってない)が、その範疇を超えて1年以上働く・滞在するとなるとまた別の手立て(何かしらのビザ)が必要になる。カナダなら一般的なのはPermanent Residency(永住権)取得を目指すこと。コロナの時期はかなり取得ハードルが下がり、カナダにまだ来たことない人ですら取得できた時代もあったと聞くが最近(特にこの1-2年)は状況が厳しく、こっちで仕事があっても簡単に取れるものではない。
日本にいると、そういうことを意識することがとても少ないと思う。自分が日本人でそういうことを気にする必要がないというのも大きいが、周りでもその問題を抱えている外国人が少ないからだ。カナダにいると、車内でも半分近くがカナダ国籍ではないケースもザラにあると思うので、自分が仮にそれを気にしてなかったとしても耳に入ることが少ない。そして、旅行では先述の通りあまり観光で特別なビザを求められることが少ないので、あまり気にすることがない。
ちなみに、「日本のパスポート最強」というのはちょくちょく耳にする話であり、たしかに観光という意味では日本のパスポートでビザなしでいける国は世界でもトップクラスである(ざっと調べた感じ、TOP5に入ってるがトップではない)。だが、長期間住むとなると別に日本人が優遇されてるケースは必ずしもそんなないと思う。
カナダで永住権を取るとなると、国籍ベースで特に優遇されてる国はないという認識だが、永住権取得はポイント制で、英語に加えてフランス語の語学力が結構優遇される。なのでフランス人はもちろん、フランス語圏のアフリカ出身の人には有利に働く。ワーホリも、日本は1年(+1年延長可能、但し枠は狭まる)だが、イギリス人であれば2年+1年の延長が比較的簡単にできる。アメリカは、どの国にとってもハードルが高い(そしてこれから高まる匂いしかしない)が、自分の古い理解の範囲だとオーストラリア・シンガポール・チリだけは優遇される枠組みがあったはず。
日本人であることでマイナスになることは感じることはないが、なんとなく観光のときには感じていた「日本人パスポート最強」みたいなふわっとした理解が、まとまった期間住むとなると特に優遇はされないんだなというのは、今更ながら今年感じたことだった。
(ビザ記事だけじゃなく、ピザ生地も作るようになった)