購買が好きな人間だ。カナダに来てからも、たくさんのものを購買した。車、テント、スキー板、カメラ、キーボード、スパイク、等々.. 1度買うと、壊れたりしない限りは物理的に残る。
日々の中でも日用品を色々と買う。日用品は消耗品(食材等)が多いけれど、調味料のように意外と長い期間残るものもある。普段買わないものを買ってみて、それが微妙だったとしても、即使うのをやめるということは少ないように思う。「あちゃー失敗したな」と思っても大体なくなるか、結構使うまで我慢して使う(相当に耐えられないものな限り)。
最近だとドレッシングで失敗した。キューピーの製品だったので良いだろうと思って買ったのだが、めちゃくちゃ辛くて食べられたものじゃない。ベースの物価が高いから800円くらいして、惜しい気持ちもあるが数回使って捨てた。食品は多種多様だし、特に海外にいる今ドンピシャなものばかりに巡り合えるわけではない。なので、失敗することは多々ある。ただ物価が高いと言っても食品は金額の絶対額がそこまで高いものは多くないから、お金が無駄になってもそこまで落ち込まない。日常的に購買の失敗を許容していると言える。
ただ、a) 消耗品でない日用品、そして b) 金額が大きいもの、というのは中々その割り切りが難しいように思う。(a)で言えば、引っ越したてにIKEAで買った(あんまり切れない)ピーラー、そこそこのフライパン、それから特に愛着のない安価な皿など。これらのものは、食料品と違って、「まぁ一応使えるしな..」と思って、意外と残っていることが多い。客観的に単価を見れば大したことないモノも多い(ピーラーはたしか300円もしなかったような)。けれどピーラーなどは意外と使用頻度が高いので、小さいストレスが蓄積する。1000円くらい出すと、ちゃんと切れるピーラーが買える。買い替えるとたしかにはじめの300円は無駄になるが、それで言うと「あの最後の一杯要らなかったよな..」というだいたい1,000円くらいの酒への出費は過去に無限に繰り返しているわけではる。二日酔いの朝に一抹の後悔を感じることはあれど、それほど長引くものでもない。そういう意味では、使用頻度が高く大して単価の高くない日用品(例えば5,000円以下など)は良いものがあればどんどん買い替えるのが合理的とも言える。購買の失敗をもっと許容していいんじゃないかと思うのである。
(b) 金額が大きいものに関しては、単価ゆえに中々割り切りが難しいのは事実なのだが、これも意外と対応方法がある。日本にいれば1万円以上するものは、物にもよるが状態がよければ2-3割減で売れたりする。損切りができるのである。手数料もかかるのでもちろん毎回満足いく結果になるわけではないが、でも2-3割であれば、もともとの単価が高くとも飲み会1回分の痛みということも少なくないだろう。そして行ったけど微妙だったなという飲み会に出会うことも少なくもないだろう。カナダにはメルカリはないがFacebookマーケットではガジェットやアウトドアグッズはそこそこの値段で取引されているので、買って失敗したなと思ったときに全額が無駄になるわけではない。しかも事前に金額も確認できる。加えて、カナダ(北米全体?)は返品文化が日本よりとても強い。なので、普通に1ヶ月使ってから返品ということが割とガンガンできてしまう。
最近失敗したなという購買は、Shokzという骨伝導イヤホンを出しているブランドのインイヤーのイヤホン、無印iPadなど。前者は返品して、後者はまだ持っているが、使い道が見つからなかったらそのうちfacebookマーケットに出そうと思っている。高額なものは事前にYoutubeでレビューを観たり、色々と調べたりしてしまうものだ。それが楽しいということもあるが、まァ結局使ってみての自分の感想に勝るものではないから、結局買うなら調べまくるのは時間の無駄とも言える。仕事だって失敗することもたくさんあるし、購買だって失敗することもあるのだ。だからガンガン買おうぜ!ということが必ずしも言いたいわけではないのだが、身の回りに、ずっと微妙だと思っているが我慢して使ってるものがあれば、買った当時の自分の失敗を許容して次にいって快適な生活を目指してもいいのではないかと思う。