幼い頃にドイツに2年住んでいた。親の仕事の都合で約2年。
日本にいた頃、親は共働きでとても忙しかった。2人ともゴリゴリ働いていて、幼少期は親と平日に過ごした記憶はあんまりない。祖母と叔母さんが代わる代わる家事を手伝いに来てくれて、そっちとの方が過ごした記憶が多い(そもそも記憶力が薄い&薄情なのかも)。あと習い事を9個くらいやってたので、それで時間が埋まっていたような気がする。普通に学校も習い事も楽しかったし(ピアノめっちゃ嫌だったけど。。)、良い思い出がたくさんある。親もどちらも仕事が好きそう、かつやりがいを感じていたので、いいじゃんと思っていた気がする。
ドイツにいたのは5-7歳の頃なので、記憶はやや曖昧な部分も多い。けれど、印象として今も強いのは、家族で過ごした時間がめちゃくちゃ増えたな、ということ。父は現地で働いていたが母は休みをとっていたので、家に母がいた。新鮮だった。小学校入りたての頃、母が学校まで迎えにも来てくれた。ドイツの小学校はまじすぐ終わるので、だいたい12-13時には下校してた気がする。遊びにも一緒に色々連れてってもらった。全然関係ないけど、街中にあったトランポリンをヘラヘラ飛んでたら膝が顎に当たり舌が切れかけたことがあり、最初に行った病院でテキトーな処置をしようとした医者に鬼の形相とドイツ語でまくし立て「訴えるのだけは勘弁..」とばかりに大学病院に転送され事なきを得たことがあり、母sugeeと思う。
旅行もたくさん行った。2年間で10カ国とか?行ったらしい。冬は中古のフォルクスワーゲンで毎年イタリアにスキーに行くのが恒例だった。まあ正直覚えてる国は少ない。ラクレットという、スイスでチーズをホットプレートみたいなやつの下に入れて溶かして食うゲロうまいやつがあって、それ食いすぎて帰りの車で父が文字通りゲロ吐いてたのだけは覚えている(父スマン)。
前置きが長くなったが、カナダに来て約1年。相方と自分の2人家族だが、やっぱり家族で過ごす時間がめちゃくちゃ増えた。平日自分が飲みに行くこともあるが、平日3-4日はだいたいどちらかが自炊して(yes、meノホウガスクナイデス)共に食卓を囲んでいる。週末も、夏はキャンプ、最近はスキーと一緒に出かける。どちらかの友達の集まり・パーティーにも共に出かけていくことも少なくない。パートナーを連れて行くというこっちのカルチャーもあるが、シンプルに他にそんなやることないというのも大きい。仕事が早く終わって16時過ぎに2人で近所を散歩してることもあり、「This is老後..?」と思うことも一度や二度ではない。
凹凸の少ない日々である。家族で過ごす時間が増えていることを、毎日感じて、いいね!となっているかは怪しい。でも折に触れて振り返ると、圧倒的に過ごす時間・会話量は増えていて、きっと幼き私のドイツでの日々のように、強めに記憶には残るんじゃないかと思う。夫婦のあり方も色々なので、◯十年寄り添ったといってもその中で実際一緒に過ごす時間がどれくらいあるかというのは様々。子どももいたらまた変わることもあるだろう。家族で過ごす時間が多ければ多いほどいいことなのかもわからない。
けど、家族といっても、究極的には子 → 親については選べないものの、夫婦は自分たちが互いに選んだ他人なのだから、選んだなら過ごす時間や会話量を増やすというのは理にかなっている(?)んじゃないかと思う。過ごす時間が増えることに加えて、自分たちのホームカントリー日本にいるときよりも、苦戦することは多いので、チーム感も増す。これらは外的環境による変化が大きくて、また別の場所に引っ越す、それこそ慣れ親しんだ日本となると、またそれぞれでやることや会う友人がいて、という感じに自然に戻っていくのかもしれない。自分の1年前に来たイギリス人の友人も似たような事を言ってた。
それはそれでいいんじゃないかと思う。
今年(2024年のはじめ)よりは仕事や生活が落ち着いた感じがあるものの、来年もまたどうなってるかはよくわからない。友達もやることも増えていって、それぞれで別のことをやることも増えるのかもしれない。でも1,2年で東京にた頃のように、それぞれ別に色々やってる状況になることはおそらくない。ので、来年も相方として、チームメイトとして、日々を淡々と楽しく生きていけたらと思う。
(🇨🇦Vancouverと、昔住んでた🇩🇪Würzburg)