創作作品における「オペレーター」と聞いて、みなさんはどんな人々を想像するだろうか?
ロボットアニメの管制室でパイロットに指示を出す制服姿の人々が浮かんだなら、私のイメージとぴったりだ。
ロボットアニメではないが、『ワールドトリガー』というジャンプ発の漫画・アニメの中でも「オペレーター」という役割の人々が登場する。
こういった作品において、「オペレーター」は戦闘を主とするパイロットや隊員らに対して、主に情報面でサポートを行う職種や役割を指す。
これを、昨今のライトノベルの中で一大ジャンルとなってきている「現代ダンジョンファンタジー」に組み込むことを思いついた。
このジャンルは「もし現代にダンジョンが出現したら」というIFの世界観となっている。ダンジョン内には、まるで中世風RPGの世界のようにモンスターが出現するのが定番だ。
最近では、現実における配信ブームの影響で「ダンジョン配信」というサブジャンルが盛り上がっている。ダンジョン内にカメラを持ち込んでライブ配信する、という要素がある作品だ。
※ダンジョン内の通信インフラがどうなっているのか疑問ではあるが、ツッコむのは野暮なのだろう。
配信ができるのだから、ダンジョン内には通信ネットワークが通っている。
従って、遠隔地からオペレーターが情報支援を行うことも可能だろう、という発想である。
そのような支援が可能であれば、ダンジョンの探索や攻略も捗るだろう。
地図やモンスターの分布、他の攻略者に関するリアルタイムの情報など、様々な情報を提供できるだろう。
それだけではない。
共同配信のような形で、配信の方をサポートすることもできるだろう。
この手の作品において、ダンジョン内はモンスターやトラップなどの危険に満ちていることがほとんどなので、配信の司会進行はむしろオペレーターが務める方が合理的ではないだろうか? ……と、思わないでもない。
そんな要素を、自作の次の作品に組み込んでみた。
実際に「ダンジョン・オペレーター」という職種が登場するのは、2章の中盤だ。
ただし、現在(25話投稿時点)のところ、明確にこの役割について活躍するのは主人公の妹のさららというキャラのみである。
本作の主題に照らし合わせると、この職種にフォーカスを当てることを必ずしも必要ではなかった。が、戦闘員ではない主人公の妹を活躍させ、世界観を補強する上で良い味付けになっているのではないか、と自分では思っている。
ちょっと調べた限りだと、この手のジャンルの作品でこういう役柄のキャラが登場するものは見つからなかったので、ひょっとしたらちょっとした発明なのかもしれない。
……というわけなので、良かったら読んでみてください☆
以上、現代ダンジョンファンタジーという創作ジャンルにおける、「オペレーター」という職種・役割の導入について綴った。
余談ながら、そのうち現代ダンジョンファンタジーに人が乗り込むタイプのロボットを登場させるのもいいかもな、と思った。