遅くなりましたが、スパコミでスペースに来てくださった方々ありがとうございます!
今回アルカヴェのスペースがいつもより少なめだったので、きっとまったり出来るだろうな〜と非常に呑気に構えていたんですが、全くそんなことはなくたくさんの方に来ていただき嬉しかったです。初めて新刊セットなるものを作ったのですが、おそらく漫画以外のグッズ目的で来て下っさった方も多かったようで自分の目算が外れに外れ、早めの時間にセットがなくなってしまって申し訳ないです。
お手紙や差し入れ、直接既刊の感想などくださった方々もありがとうございます。普段あまり自カプの人たちと交流をしないので、イベント会場で色んな方に一言でも声をかけてもらうのが非常に励みになってます。
グッズや本で色々仕込んだものの、それのネタバラシ的なあとがきペーパーを作成する時間が取れなかったため、この場でかきとめておきたいと思います。
PARERGON
新刊セットのパレルゴンはギリシア語で「付録」という意味です。
前作のアポステリオリと同軸で、描きたかったけどさまざまな都合で入れることのできなかったものを付録として用意した・・という意味でとってもらって大丈夫です。
申し訳程度に同じフォントです。言語が違うのは気にしないでください。
前作を読んでない人に簡単に説明すると、教令院時代から大喧嘩して別れて再会して同居するまでの流れをアルハイゼン視点で「アルハイゼンの理想」を中心に展開していくアルカヴェ本です。恋愛描写がないので多分誰でも読めると思います。この「恋愛描写がない」というのは恋愛じゃないとは言ってないという意味です。恋愛だとも言わないけどね。
まず前作で入れる予定だった「カーヴェの手記」をフォルダに入れてあります。アポステリオリの22ページ(大喧嘩の前の黒いページ)に入れる予定でした。翻訳はこんな感じです。
当初は要所要所でカーヴェの心情がテキストで挟まる予定でしたが、推敲する時間がまるでなかったため削った部分です。他の黒いページにもそれぞれ手記が入る予定でしたが、とりあえず一番入れたかった部分だけ掲載しました。
アルハイゼンと気持ちがうまく噛み合っていないのを嘆くけれど、自分の意見は譲れないしわがままを言いたい、という内容でした。走り書きは名前を書いてたり、悪態を書いてたりそんな感じです。
表面は活版印刷で内側はオフセット印刷です。こいつがセットの中で一番高いです。
16ページの漫画です。久しぶりに中綴じにしましたが、冊子感が良いですね。
タイトルやサンプル通り、光がどうの・・という話です。これは前作でカーヴェが父親の件についてよくわからない拗らせ方をしてる描写が欲しいな〜と思っていたんですが、全体的な流れを意識して喧嘩別れまでの流れを短くしたかったので削った内容を再編集したものです。
スメールシティでは学院トーナメントの話題で持ちきりで、閉塞感を感じていたカーヴェがアルハイゼンを自宅に呼び、父親の服を着せ、家族のように一緒に寝ようとするのにアルハイゼンが付き合ってあげる話でした。若いカーヴェはトラウマから無意識のうちにデリカシーのない行動に出てしまい、アルハイゼンに不快感を与えて欲しいな〜という私の祈りです。大人になったカーヴェは友人に囲まれていながらアルハイゼンをトーナメントの表彰式に誘っており、(別に付き合う理由も今更なくないか?)と呆れてしまうというオチでした。
漫画内に出てくる本はライブラリーカードとして同梱してる本と同じものです。
スフラワルディというイスラム教と西洋哲学をミックスした東方照明学のペルシアの哲学者の本をモデルにしています。ビマリスタン前の名言掲示板(?)にてスホワディの名前で登場している方です。英語版では名前は実在の人と同じになってるみたいです。
ただ!モデルにしただけで内容は異なります!!!なぜならスメールにイスラム教的な思想はないから・・!
最初は分かりやすくて好きだからアリストテレスのニコマコス倫理学にしようと思ってたんですが、光の強弱と真理への道、顕在性みたいなのが漫画のトーンの表現とめっちゃ合うな〜と思ったので今回はスフラワルディ採用しました。スフラワルディの光は実在の光という意味ではなんですが・・まあ雰囲気が大切なので!!サブテーマとして選んだものの、自分のトーン技術が低くてわかりづらかったなと反省してます。薄暗い光から始まって、灯りを消し、最後は木漏れ日で終わるみたいな明暗さがいつもの癖であまり出ておらず・・絵うまになりて〜
スフラワルディ自身もアリストテレスに大いに影響を受けていて、アルハイゼンの元ネタになってる学者と一緒だ!と感動したんですが、100年ぐらい後の学者なのでどっちかというとスフラワルディがイブン・ハイサムの影響受けてる可能性がある。詳しくは知らないですけど興味ある人は調べて教えてください。
ライブラリーカードに出てる本は、スフラワルディの「照明の書」というタイトルの本です。未読です。すみません。
そのほかの人の名前はほぼジョークで、上から順にヘティーヴ→シラージ→アルハイゼン→リファエット→タファッツォーリ→カールシャーテル→カーヴェで好きなNPCを入れました。
アーカーシャがある世界観でライブラリーカードとか絶対存在しないけど、でも、みんな耳すばの図書カードのゾッとする演出好きでしょ・・・?(?)
あとこのグッズ2時間ぐらいで作ったので色々綴りとか間違ってたら本当すみません。雰囲気グッズなのであまりよく考えずしおりとかに使ってもらえると🙏 活版印刷とデジタル印刷の二度刷りです
イラストカードは、光でキラキラな感じなのは前述の光うんぬんの話を踏まえてそうなりました。前作では2人のキラキラ青春シーンが少なかったので、キラキラ補足イラストです。アルハイゼンはカーヴェに出会って世界が広がってよかったねえという老婆心みたいな気持ちで描きました。
手に取ってくださった方はご存知だと思いますが本当に綺麗に印刷されてて発色がめっちゃ良いでんすよね・・。ウルトラアクアサテンを初めて使いましたが綺麗に出てよかったです。
デザインで見切れてない絵をどこにもあげてないなと思ったのでここに貼っときます。
さいごに
前作のアポステリオリはアルハイゼン全部詰め漫画みたいなノリでいろいろ描いたんですが、やっぱり消化不良な部分もたくさんあって今回のセットを作成しました。
いろんな人に新刊セットかわいい〜!と言ってもらえて幸せです。漫画はあんまりかわいくないのでイーブンですが。
1ヶ月間で構想からスタートしたのでかなりバタバタスケジュールでした。もっと詰めれたなあと感じる部分はあるんですが、全て間に合ってよかったです。途中ぎっくり腰になった時は本当にダメかと思ってXで泣き言一生言っててすみません。なんとかなりました。
次はコミケですが、久しぶりに女キャラや百合を描きたいなと思ってるので、アルカヴェは9月ごろを予定してます。よろしくおねがします〜