ビットコインが日本円建てで1000万円を突破した。こんなに早く到達するとは思っていなかったので、ちょっと驚いている。初めてビットコインを購入したのは、2022年の3月だった。当時はコロナ・パンデミックによるバブル相場が終了し、下落中のときだった。
このときの購入は完全に直感だったが、3か月後に『ビットコイン・スタンダード』を読んだことで、今後ますますビットコインが重要になることを確信した。思えば、ここがターニングポイントだった。もし、ビットコインについて勉強せず、惰性で保有し続けていたら、途中で放り出していただろう。
もともと、コロナ禍で日本政府の支出が増大したことに危機感を感じ、円安とインフレは既定路線だと思っていた。それもあって、『ビットコイン・スタンダード』の内容はすんなり納得できた。
それからは可能な限りBTCを確保すべく、全余力を注ぎ込んだ。インデックスファンドの積立もキャンセルし、すべてBTCに回した。正直、このときの自分がどういう購入方法をしていたのか記憶にない。確か、3ヶ月~半年くらいで、余力資金は使い切ったはずだ。その後は毎月の給料から、生活費を引いた額をBTCの購入に当てている。
途中でFTXの破産があったが、そのときも変わらずBTCを購入していた。僕はFTXのユーザーだったのだが、自己保管していたので破産騒動は完全ノーダメージで乗り切れた。おかげでFTXには良い思い出しかない。定期購入の条件を細く設定できるのが便利だった。ありがとう。
しかし、こうして振り返ってみると、かなり狂気的に買い続けていたことがわかる。普通の投資家の心理であれば理解できないだろう。ただ、調べれば調べるほど、ビットコインは世界最強の通貨だった。そして、最強の通貨ならば、時間が経てば必要とする人は増えるだろう──そういう確信があったからこそ、購入を続けられたわけである。
といっても、こんなに早く価格が上がるとは思っていなかった。利益が出るまでに4年くらいは耐える必要がある、と覚悟していた。その予想が外れたのは、世界が変わるスピードが増しているからにほかならない。
さて、ビットコインの使い道だが、今のところ円転する気はない。日本円そのものに価値を感じなくなっている(これ自体は多くの人も同じだろう)。そもそも僕は 1BTC=1000万円は通過点だと思っていて、いずれは1億円まで行くと思っている。よって、今後もしばらくは保有し続ける。
ただし、墓場までビットコインを持っていくことはできない。いつかは使い道を考える必要がある。そこでどのように使うかが問題になってくるわけだが、これは未来の社会情勢によって変わってくるので、今はまだきっちり計画を定めなくていいだろう。
今のところは、「必要になったら、必要な分だけ取り崩す」という方針で充分だ。