2024/06/22
●自称脚本家のアイドルみたいな女性たちが大挙して会社にやってきて、我がもの顔で経費を請求し始める。彼女たちの侵入をうかつにも許可したのはわたしだった。で、あなたはこれまでどういった作品を書いてきたのですか?と詰め寄ろうとするが、どうにも力がこもらない。彼女たちのなかに混じっていた少年がわたしのほうを見て、どうせ俺たちのこと邪魔者だと思っているんだろ、とつぶやく。●ある意味で恐ろしい夢…。最近見たいくつかのドラマや動画や演劇が現実にミックスされたような感じがする。最後に出てきた少年の理念型は、『虎に翼』に出てきた浮浪少年・道男だろう。
2024年6月某日
●スプレッドシートを見ていると、友人のOさんとSさんの原稿執筆予定がそこには記されていた。ふたりとも5回ほどの連載らしい。
2024年6月某日
●昨晩芝居を見てからどうやって帰宅したのか思い出せない、とひとしきり悩んだけれど、芝居のほうが夢だった。舞台のまわりに白い幕がたらしてあって、その幕をかきわけながら鑑賞するへんな芝居だった。知り合いの恋人(わたし自身は会ったことはないが、文章を読んだことがある)が出演していた。
2024年6月某日
●あまりひとには言えない夢を見た。わたしとはセクシャリティが異なるひと(相手にとってわたしが恋愛対象にはなりえないひと)と、明白なデートをしていた。パリの路に面したカフェのようなところ。夢のように柔らかに着飾っているそのひとが、熱っぽくわたしを見つめ、わたしも熱っぽい目線で応えた。もしわたしがこのような欲望を現実に宿していたら、まったくの暴力的な悲劇になるだろう。
2024/04/25
●実家にわたしの恋人が来て、わたしの母と目を合わせ、はにかみながらチューリップの花束になってしまった。ひとは照れるとチューリップにその姿を変える。
2024/04/07
●椎名林檎氏との対話。バブル期の沖縄を思わせるリゾート建築。
2024/03/18
●どうやら心療内科らしいクリニックの待合室で、偶然にも翻訳者(大御所)Aさんに会う。奇遇ですね、と手を振って挨拶をする。しばらくすると翻訳者(若手)Bさんもおとずれる。やたらと翻訳者ばかりが来る心療内科らしい。ほかの患者も名前と顔が一致しないけれど、くちぐちに未訳文献についてのおしゃべりをしているところから見るに、みな翻訳者たちのようだ。
2024/02/22
●夢の中にあるいくつかの家のうち東京の東側の郊外にあるもの。長い間ここに来ていなかったので調理しておいたじゃがいもがすっかり乾いているが、わたしはかまわずそれを食べる。いつのまにかよく知らない女性ふたりほどの来客があり、家の散らかりぶりを目にして、片付けをはじめようとしているが、わたしはかまわずにじゃがいもを食べている。床じゃなくてソファに座ればいいのに、と思いながら。●夢の中で、東京の東側の郊外の駅名はすべて変更されている。ここではこんなふうな漢字の読み方をするんだねえ、と感心しながら東京の西側(夢ではなく、現実の自宅があるところ)に戻っていく。そのようにして夜が明けていく。
2月某日
●妻が死ぬまでの時間を楽しく過ごしたいんです、と青年が言った。
2月某日
●新宿駅の地下をスケボで通り抜けてきた、ひどく痩せた怪しげな老人が、若者に訊く。あの音楽はホンモノか? いや、まだわからないです、と若者は答える。気をつけろ、偽物だと取り返しがつかないからな、あいつの遺志を台無しにはするなよ、と老人は若者に忠告した。それからわたしに向き直り、咲子ちゃんには今度映画のことをぜんぶ教えてやらなくちゃいけないな、とだけ言い残して、またスケボに乗って姿を消した。ぜんぶねえ、と思ってわたしは鼻白む。
2月某日
●やけに細長いショッピングセンターでRくんとうどんをたべる。天命反転住宅を4日間借りたのに泊まる予定のひとがだれも休みを取れないので、部屋は4日間空き家になってしまった。われわれは悔しがる。
2月某日
●石膏をぬりたくったようなおかしな建物の中でレポートのようなものを書いている。友人と食事をつくる。
2月某日
●天命反転住宅にいる。天命反転住宅そのものを普通に夢に見るのはもしかしてはじめてかもしれない。
2024/01/27
●すごい豪華なホテルに家族で泊まっている。ガラス張りの巨大な浴場の目前にはオーシャンビューがひろがり、欠点があるとすれば美しい青空にたくさんの文字が書かれていたこと。あの文字はなに、プロジェクション・マッピング? でも空には光を映せないはず。湯船のなかでわたしは悶々とする。
2024/01/06
●洞窟のある平原。わたしたちはどこかへ行かなくてはならないのに、車の数がたりない。
2023/12/28
●ぶらさがると飛んでいくものにしがみつきながら郊外の児童公園からふわふわ離れてゆく。
2023/12/25
●学校の教室でわらいたけのようなものを口にし、お腹がよじれるほど笑っている。そのときだれかが廊下にやってきて、いま途方もなく悍ましい死にかけの肉塊が学校で保護されたから、決して見ないように、見ると気がふれてしまう、と皆に伝えた。気づけばわたしのまわりには小さな子どもばかりがいて、わたしはその子らに、目を瞑ったまま全員が手を繋ぎ連なるように指示をした。子どもらは事態がわかっていないのか和やかな面持ちのまま指示にしたがう。手を繋ぎ目を瞑った子どもたちの列を率いて、わたしは薄目をあけて階段をおり、学校の外へとにじり出ようとする。そこを通りかかったひとが、〈それ〉は、すぐそこの袋のなかにあるんですよ、と言った。中身は、決して子どもたちに見せないように。わたしは困ってしまった。せっかく子どもらを〈それ〉のもとから逃がそうとしたのに、〈それ〉はいま目の前に、袋につつまれてあるのだという。階段の踊り場の向こうに、迷彩柄の大きな袋が横たわっているのがわかる。子どもらはあくまでおとなしく、目をつむったまま長い列をつくっている。ぜったいに子どもらが目をあけませんように、と祈りながら、前進すべきか戻ればよいのかわたしにはさっぱりわからない。
2023/12/24
●夢を見たことを覚えている。
2023/12/20
●2日連続で思い出せない。こんなことで夢日記が続くのかしら。
2023/12/18
●旅先。バスタブが4つもある部屋でGoogleマップをしらべている。どちらかというと山がちの地域にいるらしい。
2023/12/17
●思い出せない。
2023/12/16
会田誠さんとブブ・ド・ラ・マドレーヌさんが、スライムのようなもののCMに出ている。色とりどりのスライムを薄く塗って少し乾かすと、よくしなる海苔のように固まるのがウリなのだという。中華料理屋の前菜は、混ぜれば混ぜるほど量がふえた。中華を食べたいわけではないけれど外はひどい混雑で、この店だけが静かだ。混雑なのに無理をして先に進まうとすると、無数の老若男女を踏みつけてしまう。踏みつけられたひとたちが怒号をあげる。
2023/12/15
うすっぺらな、5段重ねの箱のひとつひとつに生まれたての子どもが入っているのだという。5段重ねられると箱はソファのように座り心地がよさそうだったので、「ワレモノ注意(新生児)。けして座るべからず」と書いて貼っておいた。美麗なつる植物が出口のないアーチをつくり、わたしはその入り口をじっと観察した。フラクタルみたい、とわたしが言うと、フラクタルではない、とだれかが言った。そのとおり、アーチはべつにフラクタルではなかった。