さて、前置きがあまりに長くなってしまったが、各日を振り返っていこう。
あくまでその日を振り返るだけであって、公演の内容は特に書かない。(ぶっちゃけ覚えてない)アクセスだったり、その日の動き方の備忘録。
1. 4/23:宇都宮【栃木県総合文化センターメインホール】
本当のツアー初日は埼玉県川口からスタート。しかしチケットが取れなかったので(みていると、川口と八王子が最も競争率が高く、先行では基本的にどちらかしか当たらないようになっていたとかいないとか)大人しく2日めの宇都宮から参戦。
この日は盟友、ひなっちとの連番で、上野からやまびこに乗って宇都宮まで向かった。
実際、東京・上野あたりからであれば宇都宮線が直通で通っているので、在来線で行ってもまず問題はない。が、お互い日々の労働の疲労もあり、少し色をつけて楽ちんで行こうということにした。
宇都宮に着いたのは確か10時ごろ。
朝イチで着いてしまったものの、特に観光の予定があるわけでもなくどうしようかね、と思っていると流石は宇都宮。朝から餃子を食べられるお店があるのだ。
朝から餃子!ラーメン!最高!
宇都宮はわりと駅前に餃子の有名店がいくつかあったりするので、そういう意味での短時間観光には向いている地だと思う。餃子自体はわりと回転率高めだしな。
ライブの会場は『栃木県総合文化センター、大ホール』。
正直駅から歩けなくもない……が、なだらかな登り坂が続き、大人しくバスに乗るほうが無難だった。もしくは東武宇都宮線の方の駅から歩く方がいい。
余談だが、自分は旅先で路線バスを使うことに非常に苦手意識がある。
完全に1本路線だとか、直通バスとかの場合はいいが、地方都市の発達している路線バスは本当に苦手だ。ターミナル駅から乗車できる場合はいいが、そうでない場合の停留所から乗ることなんて、なるべくなら避けたい。系統が違うだとか、大幅に送れていて時刻表通りに来ていないだとか、不測の事態に陥る率が高いことが本当に我慢ならない。
しかし、今回のツアーに関してはそうも言ってられない場面がいくつも存在し、少しずつ慣れていく必要があるんだなぁ、と、会場まで無謀にもひたすらに歩きながら思うなどした。
2. 4/29:広島【広島文化学園HBGホール】
広島は以前に個人的に旅行に来たことがあるが、随分昔の話である。ライブとして来ることは初めてで、有識者からは「広島のライブ会場といえば『広島文化学園ホール』と『上野学園ホール』があるから気をつけろ!」とアドバイスをいただいていたので会場間違えは回避することができた。タクシーの運転手さんもよく間違えるらしい。危険すぎる。
この日はかなり早めに現地入りした。のぞみに乗りながら、新神戸あたりまでは「のぞみ早いな〜」などと思うものだが、さすがに広島までくるとなるとかなり長く乗っているな、という気になる。
さて、物販までは時間がある。ということは
そう、お好み焼きですね。ランチタイムに突入する前に開店凸でまず一発キメていく。
いかんせん、酒も飲めなきゃ牡蠣も食わんということで、面白みも何もないなと思いつつも、とりあえずスペシャルっぽいものを食べる。麺入りのお好み焼き、好きです。
そして満腹になりながらランチ行列を横目に、少し街を散策。
ちょうど全国のパルコと、大好きなカナヘイさんがコラボ中だったため、ご当地ステッカーを集め歩いた。かわいすぎるよ〜。
そして有識者から「絶対に食べたほうがいい」と聞いていた『むすびのむさし』のお弁当をゲット。この旅程ではライブ後に大阪の方に向かう予定だったので、帰りの電車で食べようと思っていた。(本来、20時くらいが消費期限らしいが、冷暗所に置いておけばなんとかなりそうだったので、コインロッカーに入れておいた。)
この日は結構な雨で、午後はずっと傘が手放せなかった。流石に土地勘もないので大人しく路面電車に乗った。これも始発ターミナルから乗る分にはいいが、そうでない停留所ではどういうふうに待ってればいいのか、ローカルルールがわからず戦々恐々としていた。
会場は広島の中心区、平和記念公園の近くで、余裕があれば記念資料館も見に行こうかと思っていたのだが、ちょうどG7のサミットの直前で観光客も多く、雨の中大行列ができていたので諦め。
グッズ物販をさらっと完了させたものの、雨は酷くなる一方で、もう一度駅まで戻るほどの時間もなく。しかし思った以上に時間を潰す場所もなく困り果てながら、近くの茶房へ。
なにも知らなかったのだがわりと有名なお店だったようだ。喫茶で小さなパフェをお茶をいただきながら雨の平和記念公園を眺めた。
ライブ終演後はエクストリーム移動の開始。
事前に帰りの路面電車の停留所は確認していたが、昼間と夜では見える風景が違ったり、出口で想定と違うところに出てしまうと一気に空間把握能力が落ちてしまう。これが初到来の地の恐ろしさである。
最近はタクシー配車アプリも発達しているということで、これを使って駅まで一直線してしまうほうがスマートなのか、同じような人が多くて結局配車待ちでタイムロスが発生するのか、終ぞ見極めることができなかった。コストパフォーマンスで考えると、連番相手がいればタクシーでもいいかな、というくらいである。
帰りの新幹線内はかなり空いていて、周りを気にすることなく意気揚々とむさしのお弁当をあける。
おいしそう。鮭が大好物なので嬉しいラインナップだ。
黒ごまが振られたおにぎりをひとくち食べた瞬間、本当に驚いた。
え……、美味しすぎでは……?
わりと白米が好きで普段からそれなりにおいしいお米を食べている自負があったのだが、こんなに美味しいおむすびを食べたことは本当になかったと思う。ただの塩むすびではない唯一無二の味がした。なにこの旨味。てか冷えてこんなに美味しくてもちもちのご飯、ある……!?
そしておかずの一品一品も全部美味しい。全員主役じゃんこんなの!
じっくりと煮られた味の染みた蓮根は、半年以上経った今でも食感や味を思い出せるほど。本当においしい。感動した。
美味しいものを食べても、それを食べるためにそこにもう一度行きたい、と思うことはそうそうないのだが、むさしに関しては本当にもう一度食べたくて、常々、広島に再訪するチャンスを狙っている。
(と思っていたのだが、なんと、2024年のツアー日程からは外されてしまった……。しかしPerfumeの出身地である広島。金輪際来ないということもないだろうと踏んでいる。)
今すぐUターンして広島に戻りたいという気持ちを抱えながら大阪に投宿するのであった。
3. 4/30:大阪1 【グランキューブ大阪】
グランキューブ大阪。元々だいたい年イチくらいで来ている会場のため、特に迷うこともないのだが、本当にアクセスが微妙な会場だなと思っている。
中之島線でくるのも面倒だし、JRの福島駅から歩くには遠すぎる。このときは混んでいないことを確認しながらリーガロイヤルホテルのシャトルバスを利用させてもらった。おそらくこれが最適解である。(しかし、大阪駅におけるシャトルバスの停留所も少々わかりにくい場所にあるのが難点。タクシーでもいいかも)
ツアー中にはとにかく大阪に滞在する時間が長かったので、大阪に対して特筆することはないのだが、このグランキューブ大阪という会場に関しては、ジャンプ禁止の会場ではあるものの、音としても見え方としても本当に良い会場だと思う。(ジャンプ禁ではあるものの飛んでしまう人がいたり、みんなが一斉に同じリズムを取ったりすると2階席以上は容赦なく揺れるので、揺れ酔いするひとがいるというのはわからないでもないが)
なお、この公演は1階席3列目どセンターという神座席を引いていたのだが、ツアー序盤であることからツアー自体を楽しむのに夢中であまり前の恩恵は受けた記憶がない。楽しすぎて記憶がなかったということもあると思うが。
別に大阪に限らず全国展開されているのだが、丸福珈琲のホットケーキが本当に大好きである。喫茶店のホットケーキ自体が好きで、自分の行動範囲では珈琲館のホットケーキが一番馴染み深いのだが、丸福珈琲のホットケーキは本当に毎回食べるたびに感動する。
また、大阪に来たときには駅周辺の「くくる」のたこ焼きか、阪急三番街の「ぶぶ亭」で明石焼きを食べることがひとつのノルマみたいなところがあるのだが、この時はタイミングを逃していたのでどこかでたこ焼きっぽいものを食べるぞと息巻いていたのだが、新しくノルマスポットを発見。
「会津屋」のラヂオ焼きである。たこ焼きとはちがって、中身は牛すじとこんにゃくを煮込んだものが入ってる。本当にこれがやめられない。1つ1つが小さいからもうひょいひょいと食べてしまう。他のところにも店舗はあるのだが、個人的にはなんばウォークにある店舗がわりと空いていて、かつひとりでふらっと入って食べやすいのでよく行く。
その他でいうと、なかなかお好み焼なんかは一人では挑戦しにくいが、阪神百貨店の地下のスナックパークは手軽にジャンクでおいしいものが食べられる。おすすめ。
4. 5/5: 新潟【新潟テルサ】
人生初の新潟。そもそも北陸新幹線はやはりあまり乗ることがなかったので、新鮮な気持ちである。
この日は旅行大好きな母を連れ立って行ってみた。母は、この娘の奇怪な行動にたいして大変理解のある人で(決して応援してくれているわけではないのだが)、ライブ遠征についてきては、一緒に観光したりご飯を食べたりして、私がライブに行っている間はひとりで観光を楽しみ、ライブ終わりの私に適当なご当地弁当などといった夕飯を現地調達しておいてくれるようなひとである。
母も新潟は初めてということだったが、駅の周りはそれなりに栄えていたので、ごはんを食べたりするうちにあっという間に時間は過ぎていたように思う。しかしいかんせん二人とも酒を飲めない、鮮魚にも興味がないもので、いわゆる新潟らしいグルメの楽しみ方はできていなかったかもしれない。ごはんはやはりおいしかった。
新潟テルサは完全に駅からバスで向かわないとたどり着けない会場であった。先行物販時はよかったが、そのあと改めて開場時間に合わせて向かおうとするとターミナルにはものすごい長蛇の列ができていた。どうやら直通の臨時便もそれなりな数出してくれているみたいだが、あまりギリギリに向かおうとすると痛い目をみることになりそうだ。
ライブ終演時もきちんと臨時バスが出ていてくれた。行きはまだしも、帰りの夜の臨時便が出るかどうかはその都市の路線バス運営会社次第ということもあるので、このあたりは事前にきちんと調べておく必要がある。
新潟公演の次の日はフリーだったので、色々な観光地を回ったり、美味しいものを食べてみたり。
沼垂(ぬったり)テラス商店街という元漁港市場の跡地をリノベして作った商店街がある。おしゃれなカフェや沼ネコ焼きといった、いわゆる「映え」っぽいものが多く、観光地としてのがんばりを感じた。
沼ネコ焼き。米粉を使った生地もちもちとした食感はクセになる。あんこやチョコ、クリームなど、味も猫の表情もいくつか種類があった。かわいい。
今思い返すと、新潟で食べたタレカツ丼が影響して今年1年和風ダレのカツ丼を求めていた気がする。おいしかったなぁー。
5. 5/7 神奈川1【神奈川県民ホール】
生まれも育ちも神奈川、そして学生時代はみなとみらいエリアで過ごしていたため、この桜木町〜関内あたりはもう庭のようなものである。
遠い昔、まだ私が田村ゆかりさんのことを知ったばかりでライブに行く勇気なんて持ち合わせていない頃、初めてゆかりさんが県民ホールに来ると知って大変喜んだ記憶がある。(調べたところ、2005年の話らしい。まだ中学生くらいの頃だ)
後日、そのライブで観客が粗相をしまくって、県民ホール出禁になるだろうという話を聞いて絶望したのだが、2019年のライブから再び県民ホールに来てくれるようになった。(なお、2019年の公演にはまた別の事情で参加することはできなかった)
この県民ホールは私が学生の頃に吹奏楽のコンクールで舞台に立った、特に思い入れの深い会場で、そこでゆかりさんが歌ってくれるなんて、なんだか不思議な気分になった。
神奈川県会場はこの横浜公演と横須賀公演の2会場があったのだが、横浜エリアの公演ではゆかりさんは必ずシウマイの話をしてくれる。幼少期から崎陽軒のシウマイ弁当を食べて育ってきた身としては、ゆかりさんがえらくシウマイ弁当を気に入ってくれているのが本当に嬉しくて仕方がない。個人的には崎陽軒のお弁当ではシウマイと同じくらいチャーハンも美味しいので、ぜひともご賞味いただきたいものだ。
パシフィコ横浜との癒着といい、馴染みのある横浜とゆかりさんが強く繋がってくれているのは本当に嬉しいことである。(会場にも行きやすいし)
6. 5/28 兵庫【神戸国際会館こくさいホール】
神奈川公演から2週間ほど休憩期間が入った。とはいうものの、私個人としてはSound Horizonが相模大野に来ることをしってしれっと参加していたりしたので、ライブに通う頻度としてはそんなに減った感じはしなかった。
神戸でライブといえば、ここかワールド記念ホールが思い浮かぶ。ワールド記念ホールはアクセスが若干面倒なので、三宮の中心にあるこの神戸国際会館でのライブは行きやすくて助かる。
しかし、ライブ開催の当日は、なんと『神戸まつり』という三宮の街を挙げての大規模なお祭りが開催されていたのだった。
コロナ禍以降、久々の開催だったらしく、ものすごい賑わいであった。フラワーロードを中心に長時間パレードが続き、なんとあのディズニーランドからミッキー・ミニーたちも出張してくるという。意図せずこんなお祭りに参加できるのは楽しいやら大変やらという気持ちであった。
また、この5/28の兵庫を皮切りに
5/28(兵庫)→6/3(岡山)→6/4(京都)
と関西圏での公演が続く。正直神戸から日帰りということも考えたのだが、前述していたように、ここでアホが発動し、5/28〜6/5あたりまで一週間神戸に滞在することにした。
連泊ということで、三宮から少しはなれた新長田というエリアのホテルにリモートワークプランを取った。
どうやら鉄人28号とゆかりのある街らしく、巨大な鉄人像が出迎えてくれた。
この新長田という街が個人的にはかなり気に入っていて、もし神戸にまた長期滞在する機会があったらまたここを選ぶかもしれない。
ほどよく栄えた商店街。洋食、粉もん、パン、カレー、ラーメン。どれをとっても地元の美味しいお店が揃っており、正直行きたいお店を制覇できなかったのが悔しかった。
神戸滞在中は天気があまり安定しなかったのでそれっぽい観光はできなかったのだが、仕事の合間に抜け出しては元町へ行って中華街をフラフラしてみたり、ベイサイドへ遊びに行ったりした。
自分の馴染みのある横浜・みなとみらい周辺と観光ポイントとしては似た要素を持ちながらもその雰囲気は少し違うので、来るたびになんとなく楽しい。好きな都市だ。
7. 6/3:岡山【倉敷市民会館】
一番記憶に残った公演。そして、半年前にアホな旅程を立てた自分に心から感謝した公演。
梅雨の6月に突入した途端、日本各地は大雨に見舞われていた。岡山公演の前日6/2の午後の時点で、東京〜大阪間での新幹線は見合わせ、遅れが発生し始めていた。
私自身は神戸にいるものの、東京地点にトリガーを仕掛けているスマホの気象警報はひっきりなしになり続け、会社からは早期帰宅アナウンスのチャットが一斉送信され、関東はかなりマズい状況であることを認識していた。
なにより、演者がいつ移動しているのか、それが一番の不安の種であった。今までの話を聞く限り、相当の距離出ない限りは前日入りをしている感じはなく、仮に前日入りで動いていたところでもう遅延・見合わせに巻き込まれている可能性が出ていた。
梅雨と台風の季節のツアーはこれが怖いよな(冬は冬で雪が怖いが)と痛感しつつ、不安のまま岡山公演当日を迎えることとなった。
そして迎えた3日。
案の定、東京〜大阪間の新幹線は完全にストップしてしまっていた。西も止まっているかなと思いきや、どうやら大阪以西は動いているらしい。情報収集をしながら早めに動いて、新神戸駅へ向かう。
駅自体はものすごい人で混乱をしていたが、下り電車に関しては、今のところ時間調整はあるものの、大きな遅延はないのだという。
岡山行きの新幹線に無事に乗ることができ一安心しながらSNSを覗くと、そこには阿鼻叫喚の図が広がっていた。新幹線は動くかわからないが待ち続けるひと、飛行機での移動に切り替えるひと、前入りのはずが未だに静岡で足止めを食らっているひと、etc...…。
事前に関西にいなかったら、間違いなく自分も詰んでいたのだ。
本当に、虫の知らせかなにかあったのだろうか。あのとき突然アホになって関西連泊を決めた自分に感謝しかない。
無事に岡山に到着して、在来線に乗り換えて倉敷へ向かう。今回は岡山駅に立ち寄る時間はほとんどなかったので、また別の機会でゆっくり訪れたいものである。
この日の関西は、台風一過かと思うほどの健やかな晴れ模様で、とにかく暑かった記憶がある。
倉敷は本当に来たこともなく、事前情報もなかったため、案内に従って歩いていく。
いわゆる美観地区、というのが存在し、瓦屋根の整った町並みを散策する。外国人観光客も多く見かけた。
倉敷といえばデニム。デニム生地を使った雑貨屋さんやお土産屋さんが多く、デニム地の前掛けがとてもクールで買おうかどうかとても悩んだ(とても品質が良いので、結構いいお値段したのだ)
まずはいつもどおりの物販……と思ったのだが、美観地区を抜けたところにある会場に着くものの、物販が開始する気配はない。
また、公式からは「開催予定ではあるが、最終決定はもう少し待ってくれ」とアナウンスが出ていた。
この時点で、演者はやはり前入りできておらず、今絶賛移動中なのだろうなと察する。
公式からのアナウンスがない以上、下手な身動きは取れないので、美観地区に戻り、散策を再開。
倉敷といえば「くらしき桃子」だと聞いたのだが、いかんせん私がフルーツに一切興味がないもので、こんな私が食べたところで美味しさを理解することができるはずもないと、家族にお土産のコンポートをどっさり買うことで満足することにした。
ほかになにかグルメなものはないかと探してみつけた大手まんぢゅう。ここでは蒸したての饅頭がいただける。これがめちゃくちゃに美味で、思わずリピートして食べてしまった。
しかしさすがに灼熱のなか、熱中症の兆しさえみえるなかで、入るお店がなかなか見つからない。流石に大手まんぢゅうリピートしまくるわけにもいかず、困り果てながら、一縷の望みをかけて、お店の中の見えない喫茶店に突入してみる。
絶対に素敵なお店だとは思う。直感はそう言っている……が、入りにくい。
意を決して入店。
薄暗く、時が止まったような静寂。テラス席に差し込む光だけが眩しく、一瞬で別世界に来たような感覚。一瞬にして身体中の汗がスッと引っ込む感覚があった。これは絶対大正解のやつです。
ふわっふぁのミストが乗ったカフェ・オレ。とても美味しかった。
朝からずっと不安や焦燥感に駆られていたものの、やっと一息つけた感覚があった。(そしてここで初めて、次の週の浜松公演の物販整理券の申込を忘れるのであった)
しばらくすると、公式からのアナウンスが再び。物販を開始すること、そしてライブは開演を1時間半遅らせて開催するとのことだった。
急いで新神戸への戻りの新幹線を遅いものに振り替えて、開演前までの時間を再度潰すことにした(この日は東海道新幹線全体が混乱していたので、直前払い戻しも手数料がかからなかった、ありがたい)
美観地区を歩き回るにしても流石に2時間が限界である。
一旦倉敷駅まで戻り、お土産やグルメを探すことに。
どうやら倉敷はぶっかけうどん発祥の地らしい。とろろぶっかけ。沁みる〜!夏のぶっかけ冷うどんほど美味しいものはないんじゃないかと思うくらい堪能した。だいぶ感動してたのか、なんかめちゃくちゃ寄りの写真しかなかった。
そして1時間半遅れで始まったライブ。やはり多少は空席は目立ったものの、全国色んな場所から四苦八苦して訪れた王国民たち。なかなかに面構えが違った。
なにせ演者も前入りしようとして掛川で一晩を明かすことになったり、羽田から一旦福岡まで飛行機で行って、そこから上りの新幹線を使って到着してたりとむちゃくちゃであった。
開場の30分前とかに到着たんじゃないだろうか。リハーサルもろくにできてなかったはずで、さすがにこの日は負担が少なめの日替わり曲を採用したセットリストになっていたが、特にそんな疲れを感じさせることのない安定したパフォーマンスであった。今ツアーでリアルタイムに収録しながら幕間に放映されていたドキュメント映像に映った、倉敷公演終演後の「やってやった!やってやった!」とメンバーで安堵する瞬間が、一番心に残っている。本当におつかれさまでした。
8. 6/4:京都【ロームシアター京都】
そんななんとかやってやった岡山公演の次の日は……京都公演!
……いや、さすがに忙しすぎないか?
正直、神戸滞在していた私でもなかなかに疲労感が溜まっていたこの週。演者の疲れは計り知れない。
神戸から京都はまったり在来線で向かった。
昔はこんなこと考えもしなかったのだが、たとえば神奈川に住みながらも静岡、栃木、群馬公演は在来線日帰りで行けるんだから、関西も行けるんじゃない?と思ったのがきっかけである。
ロームシアター京都。ここも結構な回数訪れているので、乗換案内を見なくても行ける会場である。
まずは隣の平安神宮で御朱印実績を解除。
物販をさくっと終わらせて、観光へ。といっても休日の京都。めちゃくちゃに混んでいるわけである。本来であれば京都に立ち寄った際には必ず行く甘味処や喫茶なんかもあるのだが、今回はパスして、ブラブラと歩いたり、いつも行く寺社仏閣に寄りながら御朱印めぐりをしながら時間をつぶす。
といいつつ流石に休憩をはさんだり。東山駅から、ロームシアターとは逆方向に向かうと青蓮院という寺院があるのだが、その対面にある、おそらく国の有形文化財を使った挙式・披露宴会場のPavilion Courtに併設されているカフェ。ここもすこし穴場だと思う。天気が良ければテラス席で。
ーーー
さて、ここまでとにかくずらずらとライブ遠征記録を書いているのだが、意外と覚えているものだなと感心する。(ライブの内容は覚えてないのにな)
というのも、GooglePhotoには当時撮影した写真が全てまとまっているので、それを見返していると結構思い出すのだ。行った場所とか、食べたものとか。
ただ、これもこうやって文章化して情報を肉付けしないことにはどんどんと忘れていくのだろうと思うので、必要な労力なのだろうと思っている。
まず一記事で書き終わらないことはわかってはいたのだが、あまりに伸びすぎた。ここまで読んでくださった方、ありがとうございます。まだここから6月〜8月分までひたすらにいろんなとこに行った話を書きます。あと2回分くらい分けなきゃ厳しそうな気がしてますぞ。
おまけ:反復横跳び遠征について
なお、自分の感覚的には、京都までは日帰り遠征可能な距離だと考えている。(自分に限って言えば、新横浜駅から自宅までの交通もかなり遅くまであるので、基本的に新幹線の終電さえ逃さなければなんとかなる)
新幹線の時間的には新大阪でもギリギリ21時半くらいまであるのでいけるか?とは思うのだが、いかんせん新大阪から各ライブ会場までのアクセスや、退場のスムーズさ、その他の交通などの可変要素の振れ幅を考えると、ちょっと怖い部分がある。大阪はグランキューブや大阪城ホールなど、新大阪まで戻ってくるまでの時間が若干かかり気味のところが多いので、そこをチャレンジするかどうかである。
一方、京都に関しては、ロームシアターをモデルケースにするが、おそらく会場を20時45分の時点で出ることができてればまず帰ることが可能だと思う。(会場から東山駅へスムーズに戻るとか、そのあとの乗り換えでミスることなく京都駅に戻ってこれるとか、そういう最低限の効率化は必要。)
2024年ツアーもなかなかこのあたりの日帰りギリギリラインがいくつかあるため、どこまで攻めるかは少々考えるところである。