きみはコーチャンフォーを知っているか?コーチャンフォーとは北海道の主要なまち、あとなんか東京と茨城にも一店舗ずつあるらしい、でっけ〜本屋だ。都市部によく聞くデカ本屋のジュンク堂なんかも一応札幌にはあるけれども、規模感で言えばコーチャンフォーのがでかい。札幌で一番でかいコーチャンフォーの売り場面積は8600㎡あるらしい。東京ドームの5分の1くらいの大きさ。
引っ越してから近所に本屋がなく、いや正確にはあったのだけど一ヶ月もしないうちに閉店してしまった。引っ越すとなぜかよくこういうことが起きる。前に住んでた家も、徒歩1分の位置にセブンイレブンとメイン使いの銀行があったのが決め手で引っ越したのに、引っ越して一ヶ月以内にはどちらも潰れてしまった。あと近所に残ったのは山岡家(爆裂カロリーラーメンチェーン)のみ。唯一残ったそこに3年間通いつめまくり、たぶん週2で行ってた、そしてとにかく脂肪を得た。
というわけでドライブがてら遠くにあるコーチャンフォーへ行ったのですが、コーチャンフォーには、すべてが、ある。漫画も参考書も小説も文房具も、あとはミスドもある。コーチャンフォーにはミスドが併設されていることが多く、店内では定期的に「コーチャンフォーへお越しの皆さまへミスタードーナツからお知らせです」という放送が流れる。他に流れる放送はない。店員の呼び出しすらない。ピンポンパンポン=ミスタードーナツからのお知らせである。生ポンデリング宇治抹茶がおいしそうだった。
社会人になって以来道内を転々と引っ越したり走り回ったりして思うけども、田舎には本屋も映画館もないことは普通にある。今はネットも電子書籍サブスクもあるから困らないでしょ、と思われるかもしれないが、ある程度自分の見たいものを決めてそれを狙い撃ちで探す必要があるネットと、無数に本が溢れかえっている中で表紙やPOPに惹かれて適当にパラ読みして全然今まで興味ないジャンルだったけどおもしろそ〜買っちゃお、と思うのとじゃもう全然、やっぱぜんっぜんちがうのね〜っ
インターネットを延々と見続けて休日が終わる身でなんだけど、おすすめ機能だなんだがあるとはいえ、結局自分が選んだ情報(と似たような情報)しか目に入らない環境が最近嫌になってきた。映画もさ、映画館がないせいで、家の中であれこれに気を散らせながらろくに集中できず観る以外にその作品に触れられないことがある。映画館で観るからこそ見えてくる内容は絶対にあるのに。そして絶対に映画館で観た方が面白いのに。
久々に大型書店に行って、たぶんこの先家の本棚には並ばないだろう本を何冊もパラパラ立ち読みした。フランス料理のコースの作り方のレシピ本とか、どこかの社長の自伝本とか、聞いたことない歴史小説とか。楽しすぎて3時間くらいいたと思う。そんなに読書家というわけではないけど、本屋が、かなり好きだ……。コーチャンフォー、おすすめ。北海道に来たら寄ってね。ビルで何階かに分かれて、とかじゃなく土地がある故の平屋のバカでっかい本屋、面白いよ。
コーチャンフォーを出たあとは、芝生を歩きながらソフトクリームを食べ、
スーパーでそら豆を買って茹でて食べた。
そら豆って別に枝豆ほどぷりぷりしてないし苦めだしそんな美味くなくね〜?とか大学生くらいの頃に感じていた気がする。今は大好き。
ずどんとしたごつめのサヤが案外簡単にふたつに割れるの面白いし、中がフカフカしてるのもいい。
昔「そらまめくんのベッド」って絵本なかったっけ。あれってそら豆=空=雲ってイメージでフワフワのベッドなんだと思ってた。そら豆がマジでフワフワのベッドをお持ちであったとは。
こんな自分のためだけに作られたオーダーメイドベッド、誰にも貸したくねーよな。そらまめくんは誰かにちゃんと貸してたよね?えらいね。
ねまーす