継続していたことを一度やめると次に立ち上がるまでの気が重いこと重いこと。何かを継続するのに大切なのは気合いでも定時のリマインダーでもなんでもなく、ただただ何も考えずやり続けるということだけ。何年も前から知っているけど改めて目の前に叩きつけられるたびにウエーンと思う真実。
引越しの荷解きが7割くらい終わった。残りの3割は今のところ全く使う予定はないけど私が仕事を辞めないと捨てられない類の物ばかり。このまま放置してそのうち仕事辞めて箱ごと全部捨ててやるわい、というわけで、実質引越し完了。引っ越したはいいけど4月以降の生活に特段楽しいことも期待もなく、不感症ぎみの日々を過ごしている。脳にうすく膜が張っている感じだ。そしてたぶん、実際私の周りに楽しいことがないわけじゃなくて、もうこの環境が嫌なんです、という意識が、いじけた心がその不感を引き起こしていることもわかっている。くだらない!環境を作ったのは私だしこれから変えるのも私しかいないというのに!こういうときは無理やりにでも体と頭を動かすのが良いのだよ。ということでストレッチをしながら日記を書いています。
昼、実家に預けていた荷物を取りに行くと、家の隣に立っているビニールハウスで父、母、弟が作業をしていた。弟は今年大学を卒業し、農業を営む我が家を継ぐべく修行中。
私は弟が小学生のうちに大学へ進学し家を出て、それ以来半年に一度くらいしか帰っていなかったので、未だに最後に一緒に暮らしていたガキのころのイメージが強い。帰省のたびに「あ?なんかでかくない?」「え?なんか声低くない?」「え?なんか酒飲んでない?」とビビり散らしていて、ちょくちょく実家に顔を出すようになった今でも(あ、もう、大人でしたね……)と遠慮がちな態度をとってしまう。弟に話しかけるときの私は、対家族というよりは「控えめな後輩に無遠慮な先輩を装ってフランクに声をかけているとき」だし、弟もおそらく対先輩モードで私と話していると思う。そんな弟がいっちょ前に家の仕事に入っているとは。年月って…………
一緒に昼ごはんを食べる約束をしていたので、皆の仕事がひと段落するまで地べたに座って日光浴しながら待っていた。私は農家の娘として育ったが、余程の繁忙期でなければ手伝いには出ず家でご飯を作ったり犬の面倒を見たりする係だったので、手伝ってやろうにも皆がなんの作業をしているのかさっぱりわからない。時折ダンプや軽トラの運転はしていたがトラクターの運転はできない。使うことはないけど乗れたらかっこいいので、教えてもらっときゃよかったと今は思う。
ぼけ〜〜と空を眺めていたら、後ろにピカピカのトラクターを乗せたクボタのトラックがやってきて、我が家の敷地内にトラクターを下ろしていた。父いわく「今日納車なのよ、新車のトラクター」とのこと。新車のトラクター買ってたのかよ。そんなめでたい話、早く言ってよ。
弟が本格的に仕事に入るにあたって買ったらしい。かっけ〜。タイヤピカピカ。どうせすぐに泥まみれになるんだからとベタベタ触った。弟に「すげーかっこいいね。これで初手運転ミスって用水路に転がり落ちたらむっちゃウケるね」と言ったら「死にたくなるかも」と言われた。私たちはいつもこのくらいの浅さの会話をしている。
一番最初は当然弟が乗って、そのあとせっかくなので私も運転席に乗せてもらった。シートに座ると座席がぽよんぽよんと弾む。シートの下にトランポリンが仕込まれてるみたい。「田んぼの中は揺れが激しいどころの騒ぎじゃないから、ポヨンポヨンのシートじゃないと一瞬で痔になる」とのこと。免震構造みたいなもんか。言われてみればそうだね。
そのあとは皆で激辛ラーメンを食べて、弟のトラクターを試運転を見守り、帰った。久々にゆったり日光に当たったら少し元気が出た。
最近はずっとハイキューを読み返しています。大人になってわかる、澤村大地のデカさ。東峰旭のかわいさ。及川徹のタフさ……。
寝ます。