2月7日

ウメヤ
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 午前だけ出社して用事を済ませ、オフィスが改装中なので昼に自宅に戻る。平日の昼間にいつもの通勤ルートを歩く、それだけで目線が上を向き足取りが軽くなる。公園には梅が咲いていて、白とピンクの粒が青空に映えていた。老夫婦が工事現場の「建築計画のお知らせ」を立ち止まってじっと読んでいた。

 歩いているあいだずっとどこかしらから水滴の落ちる音が聞こえていた。屋根に積もった雪の塊が雨樋をはみ出して、水が垂れている。下のトタンに落ちて、タタンと明るい音を出す家があった。雨樋に溜まった雪解け水で鳥が水浴びをしていた。灰茶色の、鳩よりひと回り大きいがカラスよりは小さい鳥。名前はわからない。

 夜、外に出たくなって、図書館のブックポストに本を返しに行くことにした。空気は冷たいが風はなくそんなに寒くない。雪が自然に残っているところはずっと日陰なんだろうなと思った。夜に日陰がわかる。

@umeya
日記を書いています。 過去日記(2023.10.1〜12.25) umeya.notepin.co