やほ。ご無沙汰だね。
強制力を持って何か書いたほうがいいよね……って話になったので、強制力が働く環境を作ったうえで文章を書いてます。自分がちゃんとしている人間なら、週1では最低でも更新される……ハズ。
今日、ようやく?「HOTELブルーローズの99の部屋」を遊びまして。
公式ガイドラインで一定のネタバレが許されているんで、あんまりネタバレはしないけどそれに則ったネタバレ感想を一応書きます。これから遊ぶ予定が立っていたりネタバレを踏みたくなかったら帰ろうね。もう少し先で最終通告はするよ。そこまではどうでも良い話をします。
最近創作論だったり感想の是非だったりで一定数の人間がSNSをにぎわせているのを見ると、ちょっとだけ「良いなぁ…」って思う心があるんだよね。自由にSNS上で主義主張の発言ができるの、いいよね。若いころはもう少し僕も過激な発言をした……のかなぁ。でも、喋れることがあるのはいいことだよね。コンプラだったり影響力だったりを気にし始めるとだんだん言語化能力が下がっていくし、感性も鈍化していくような錯覚に陥るから。直球の感情をちゃんと握って適度に発散することは良いことだと思います。がんがん虚栄心を満たしていけ。虚栄心を満たしたいのでネタバレ部分で直球の感情は書きます。
どうでもいい話終わり。ちょっとずつブルーローズの話に戻していくよ。
そもそもブルーローズを遊ぼうって話は2023年の1月にはしてたんだよね。このころには入手していて、友達と遊ぼう遊ぼう…って言ってたのが、ありとあらゆるミス(主に僕がチケット持ってき忘れたり、家の中で行方不明になったりしたのが原因)を積み重ねた結果今日まで遊べていなかった。で、今日ようやく諸事情で家に来てもらう用事があったので、それとセットで遊びました。
遊ぶ前は「4~5時間って書いてあるけど、いうて1~2時間で終わるやろ~ヘラヘラ」って思ってたら、ばっちり3時間かかった。ボリュームありましたねぇ。内容としてはミステリー風の謎解きノベルゲーム。全体の評価としてはweb謎としてみればthe謎って感じのはほぼないけどUI的にリッチに感じうるが、ゲームとしてみると作り込みの甘さが目立つ……といった印象。スタッフクレジットを眺めていても普段見るような人とは違うネームが並んでいたので、制作チームとしても全然毛色が違うんだろうなぁ……と思った。
【ここから少しずつネタバレ混じってくよ】
PV見るところから体験をスタートしたんだけど「最後に衝撃的な体験が待ち受ける!」って煽っているのを見て、「いや~これ自分からは言いたくないよね。自分がモノ作るときにも多分販促の観点で入れるんだけど」ってトークをした。結論から言うと衝撃の体験はなかった。そういうものよね。
遊んでいて一番感じたのは「あ、この人たち"物語っぽい体験"を作りたいのであって"物語を楽しんでもらう体験"を作ってるわけではないんだな……」という感覚でした。「よく作ってるしまとめ方はSCRAPぽい」っていう気持ちと「でもゲーム体験としてはそんなにだよね」っていう。フラグ管理の甘さはイヤだったなぁ……ゲーム体験を意識していない感じが強かった。
んで、ストーリーの作りもあんまり好きではない。この人にはこういう人生があってこういう結末を迎えました。というのは良いんだけど、劇として空虚な感覚はあったんだよな。全体の進行としては間違っていないんだけど、その人から行動原理が感じられず価値観が感じ取れなくて、結局僕の感情は揺れ動かない……みたいな。
いやまぁ、今回に関しては「殺人鬼の思考なんて理解するだけ無意味/考察することに価値がある」という価値観で制作・プロモーションが動いていそうな気もしなくはない。けど、ゲーム的な価値観で考えるのであれば考察にはした分だけ報酬があるような期待を作ってほしかった感じはある。犯人に対する描写が全体的に希薄なので考察のし甲斐があんまりなかったかなぁと。
ゲームシステムについても、この構造をとるならもっと最後の回収でうまく活かしてほしいな~とは思ったかな……? 「Will:素晴らしき世界」とか「未解決事件は終わらせないといけないから」とか「ポケモンスカーレットバイオレット」とか「Undertale」とか「ゼルダの伝説:ティアーズオブザキングダム」とか、最後にシステムがそうであって良かった、そうでなければいけなかったんだ…! と思えるようなやつだね。これがないがために「やりたかっただけ」感を一抹に抱いてしまった気もする。
ここまでsageが多いけど、「遊んで損した」とは思ってないです。インディーズ推理ゲームを遊んだ気分にはなりました。「SCRAPの作るノベルゲーム」と言われて、ちゃんとそれが出力されている感じはあるので。ただ(ちょっとだけしていた)期待は越えなかったよ、ってくらい。多分「意欲作だったな~」って表現がちょうどよいような。そんな感じでおしまい。
ここまでえらそうなこと言ったけど、「じゃあ自分で作れよ」って返ってくるの苦しいよね。〇〇であるべき…って論理、普通にがんじがらめになって面白いのかわからなくなって息苦しくなっていくもの。本当、出来上がったものに責任持たず文句を言うだけなら簡単だよ、うん。
物を作るときは、適度に自分に寛容な心をもって作っていこうね。そして同じだけ、他人の作ったものに対してもある程度寛容な心を持って、良くないところはマネしないでよかったところを見つける心持が大事だよね……